2001 Fiscal Year Annual Research Report
PTH産生ラット上皮小体細胞株の樹立、およびラット同系移植モデルに関する研究
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12770852
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
徳光 正行 旭川医科大学, 医学部, 助手 (00261412)
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Keywords | PTH / ラット上皮小体 / 初代培養 / 継代培養 / 細胞株 / 同系移植 |
Research Abstract |
(1)上皮小体機能亢進症ラット、種大上皮小体の作成 前年度同様に、4週齢、雄自然発症性高コレステロール血症ラット(SHCラット)を30週まで自由水摂取下にて飼育。種大上皮小体を得た。 (2)ラット上皮小体細胞の分離 昨年度同様、摘出した上皮小体の、400Uml collagenase、及び500U/ml dispaseの混合溶液による消化にて、高いviabilityを持つ上皮小体細胞を分離できた。反復施行でも安定した細胞分離結果が得られ、本法が上皮小体細胞分離に適したものであることが、本実験にて確認できた。 (3)上皮小体細胞の培養 分離された上皮小体細胞は、10%FBS加D-MEM培地にて、各種成長因子の添加、無添加にかかわらず、初代培養においては良好な細胞増殖が見られた。しかし、0.1〜0.125%Trpsine-EDTAを使用した継代では、上皮小体細胞は、各種成長因子の添加、無添加にかかわらず、また培地中のカルシウムやリン濃度の調整を行っても、継代後、上清に分泌されるPTH濃度も低下していくとともに次第に増殖抑制が起こり、最後には上皮小体細胞は死滅、継代不能となっり、本研究当初の目標の細胞株樹立は不可能であった。 (4)本研究のまとめ 以上のごとく、本研究では、上皮小体細胞の効率のよい分離、初代培養の確立が出来たと考えている。しかしながら、現時点では上皮小体細胞の継代、及び細胞株樹立は不可能であった。 今後は、現在、細胞培養の培地に添加する成長因子を変更したり、細胞死(apoptosis)抑制等の観点から、細胞株樹立について検討していこうと考えている。
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