2001 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌におけるStreptococcus anginosusの関与
Project/Area Number |
12770885
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
桑原 勝孝 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40322549)
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Keywords | 前立腺癌 / ストレプトコッカス / 細菌感染 |
Research Abstract |
St.anginosusが食道癌に特異的に感染することより、前立腺癌においてStreptococcus属をふくめてあらゆる細菌の感染の関与をPCR法にて調べた。もっとも前立腺炎の起因菌となる大腸菌は前立腺癌組織(Pca)9例、前立腺肥大症(BPH)9例、正常前立腺組織(N)3例いずれからも検出されなかった。ついでStreptococcus属を含め、あらゆる細菌を増やすPrimerを設定し、PCRを行い、それらPCR産物をシークエンス解析し、菌腫の同定を行った。Pca5例、BPH2例がPCR法で陽性であった。Pca5例はすべて低分化前立腺癌症例であった。それらのシークエンス解析の結果は全ての症例にStreptococcus属の2種類以上のStreptococcus属の混合感染あり、St.bovisはPcaのみから検出されることが判明した。St.anginosusは全例に認めた。St.bovisは大腸癌との関係の報告があり、興味深い菌腫である。ついで培養前立腺癌細胞であるPC3にStreptococcusが感染できるか実験した。Streptococcsは培養細胞中に入れると時間依存的に細胞内に取り込まれることが判明した。その後、前立腺癌細胞内で持続的に存在し続けた。次いで、大腸菌を感染させたが持続的に細胞に感染する事はなかった。これらのことはStreptococcusが前立腺癌の発生、癌の進展などに関与してる可能性をしめしているものと考えられる。今後は感染の成立した細胞における、遺伝子発現の変化などを研究していく予定である。
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