2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12770945
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大久保 英樹 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (90302413)
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Keywords | 内リンパ水腫 / 耳音響放射 / メニエール病 / イソソルビド / DPOAE |
Research Abstract |
歪成分耳音響放射(DPOAE)は他覚的かつ非侵襲的な内耳蝸牛機能検査法であり、内リンパ水腫が病態とされるメニエール病など、様々な内耳性難聴の診断や治療法に応用さるれことが期待されている。 本研究では内リンパ水腫動物のDPOAEを測定し、メニエール病におけるDPOAEの臨床応用について、また、その他の蝸牛機能の指標との関連について検討した。 実験動物としてPreyer反射陽性のハートレー系白色モルモットを用いた。 まず、内リンパ水腫を手術により作製する前の左耳のDPOAEの音圧レベルを測定した。次に内リンパ嚢を全身麻酔下に閉塞し、その2週後のDPOAEレベルを測定したところ、有意に術前と比較して低下していた。そこで、浸透圧利尿剤であるイソソルビド(2ml/kg/day)を2週間連日経口投与し、再度DPOAEのレベルを測定したところ回復傾向が認められた。 また、骨胞を開放して蝸牛内リンパ電位(EP)を測定した。イソソルビドを投与した詳のEPは投与しない群よりも有意に高い値を示した。 今後はさらに実験データを増やし、さらに聴覚閾値と考えられている蝸牛神経複合活動電位をイソソルビド投与群と非投与群間で比較検討する予定である。
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