2001 Fiscal Year Annual Research Report
嚥下第1相から第2相への食塊の移動における舌根運動と物性の影響に関する研究
Project/Area Number |
12770950
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
渡辺 剛士 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (30313141)
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Keywords | VMF / ALS / パーキンソン病 |
Research Abstract |
圧測定と透視の同時記録検査(Video-manofluorography : VMF)を用い、以下の2つの神経筋疾患の嚥動態を解析した。 ALS:21症例について検討を行った。嚥下圧の低下はまず中咽頭から始まり、その後下咽頭に進行する。しかし中咽頭の嚥下圧の低下が球麻痺症状発現から6ヶ月以内には平均50mmHgほど低下してしまうの対し、下咽頭の圧低下は球麻痺症状発現から1年程度は保たれており、嚥下圧低下の進行速度は部位により差があるようである。一方食道入口部圧の弛緩パターンはほとんどの症例で正常であったが、5例でspasmを認めた。これらの症例はいづれも誤嚥を認めていたことから、ALSにおける誤嚥において食道入口部spasmが重要なファクターのひとつであると考えられた。 パーキンソン病:7症例について検討を行った。7症例中3例において、bolusを口腔内に保持している間の食道入口部静止圧の異常上昇を認めた。(100mmHg以上。正常は33±21mmHg)しかし、3例とも嚥下時の食道入口部圧の弛緩パターンは正常であり、この静止圧の異常上昇には錐体外路症状による筋固縮が関与しているかもしれない。
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