2000 Fiscal Year Annual Research Report
c-junAAノックインマウスを用いた神経節細胞のアポトーシスの解析
Project/Area Number |
12771003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉田 和彦 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90281807)
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Keywords | c-Jun / リン酸化 / 網膜 / 視神経 / アポトーシス / ノックインマウス / TUNEL染色 / 免疫染色 |
Research Abstract |
最近、JunタンパクのN端のserines63と73がc-Junリン酸化酵素(JNKs)によりリン酸化されるとアポトーシスを誘導することが報告されるようになってきた。 c-Junタンパクのアミノ酸配列の63番目と73番目のアミノ酸をSerから別のアミノ酸に変えたc-Jun(AA)ノックインマウスと正常マウスの2系統を用いて、両方とも視神経を眼球の後ろで切断し、アポトーシスがおこるかどうか、c-Junのリン酸化がおこるかを検索した。 正常マウスでもノックインマウスでも視神経切断7日後にc-Junに対する抗体で免疫染色すると、神経節細胞に陽性反応が見られた。同じc-Junの中でリン酸化されたものにだけ反応する抗体で染色すると、正常マウスでは7日後に陽性像がみられたが、ノックインマウスでは全くみられなかった。 さらに、アポトーシスを特異的に示すTUNEL染色を行うと、正常マウスの7日後では陽性細胞数が非常に増えていたが、ノックインマウスではTUNEL陽性細胞の数は正常マウスの25%に減少していた。 このことはc-Junというタンパク質がリン酸化されると、網膜の神経節細胞がアポトーシスに向かうということを示唆している。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Yoshida, K.: "IkappaB Kinase alpha Is Essential for Development of the Mammalian Cornea and Conjunctiva"Invest Ophthalmol Vis Sci. 41. 3665-3669 (2000)
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[Publications] Harada, T.: "Modiflcation of glial-neuronal cell interactions prevents photoreceptor apoptosis during light-induced retinal degeneration"Neuron. 26. 533-541 (2000)
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[Publications] Harada, C.: "N-acetylated-a-linked-acidic dipeptidase inhibitor has a neuroprotective effect on mouse retinal ganglion cells after pressure-induced ischemia."Neurosci Lett. 286. 1-3 (2000)
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[Publications] Sakai, M.: "Regulation of c-maf gene expression by Pax6."Nucleic Acids Res.. (In press).