2000 Fiscal Year Annual Research Report
血液房水柵破綻に対するL2agonistの作用機序におけるカソウムチャネルの役割
Project/Area Number |
12771014
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
北川 清隆 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (00270950)
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Keywords | 前房フレア / Tetramethylpyrazine / プロスタグランジンE_2 / 眼圧 / EPアゴニスト |
Research Abstract |
血液房水柵破綻に対するアルファ2アゴニストの作用機序におけるカリウムチャンネルの役割についての研究を現在進めている。この過程で、アルファ2アゴニスト様作用を持ち、且つカリウムチャンネル遮断作用を持つ生薬由来成分であるtetramethylpyrazineに注目した。 そこで今回、科学研究費を用いて、家兎眼において、prostaglandin(PG)E2及びEPアゴニストの経角膜投与により惹起されるaqueous flare及び眼圧の上昇に対するtetramethylpyrazineの抑制効果について調べた。Aqueous flareは、レーザーフレアーセルメーターで測定した。眼圧はノンコンタクトトノメーターで測定した。Aqueous flareの強さは前房フレアー値の時間曲線下面積(AUC)で算定した。結果:PGE2で惹起されたaqueous flare及び眼圧の上昇は、tetramethylpyrazineの静脈内投与(10mg/kg,30mg/kg)と0.1%点眼により有意に抑制された。EPアゴニスト(11-deoxy PGE1,17-phenyl trinor PGE2,sulprostone)の経角膜投与では、EP2アゴニストである11-deoxy PGE1によりaqueous flareの上昇がみられた。11-deoxy PGE1によるaqueous flareの上昇に対しても、tetramethylpyrazineの静脈内投与(10mg/kg,30mg/kg)により有意に抑制された。結論:PGE2及びEP2アゴニストである11-deoxy PGE1の経角膜投与で惹起される血液房水柵破綻に対してtetramethylpyrazineが抑制効果をもつことがわかった。 Tetramethylpyrazineの眼炎症に対する有用性が示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Kiyotaka Kitagawa,S.Hayasaka Y.Nagaki,K.Watanabe: "Effects of Tetramethylpyrazine on Prostaglandin E_2-and Prostaglandin E_2 Receptor Agonist-induced Disruption of Blood-Aqueous Barrier in Pigmented Rabbits"Japanese Journal of Ophthalmology. (in press).