2000 Fiscal Year Annual Research Report
網膜移植した神経幹細胞の増殖・分化に影響を与える眼内因子についての研究
Project/Area Number |
12771035
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
福島 美紀子 熊本大学, 附属病院・眼科, 助手 (10284770)
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Keywords | 網膜移植 / 神経幹細胞 / 神経分化 / 増殖因子 |
Research Abstract |
1)Ephサブクラス受容体型チロシンキナーゼ、そのリガンドのニワトリ網膜発生過程における発現パターンの解析 Ephサブクラス受容体型チロシンキナーゼに属する5つの分子(Chick embryonic kinase(Cek)4,Cek5,Cek7,Cek8,Cek9)について、ジゴキシゲニン標識RNAプローブを用いたin situ hybridization法により組織学的解析を行い、発生過程のニワトリ網膜において特徴的な発現パターンが示されることを報告した。さらにこわらのリガンドの発現パターンを、ニワトリ胚網膜およびその投射系である視蓋において、in situ hybridization法により調べ、その特徴的な発現パターンが示された。 2)ラット網膜におけるの発現パターンの解析 その発現より網膜の神経発生分化に重要な役割を果たしていると考えられるEphサブクラス受容体型チロシンキナーゼについて哺乳動物で移植実験に用いられているラットでの発現を調べるため、幼若ラット脳組織よりmRNAを抽出しRT-PCR法を行い、サブクローニング、前述のEphサブクラス受容体型チロシンキナーゼ分子のラットホモローグ(EphA3,4)を単離した。さらにリガンド等についてもクローニングの予定である。 3)神経前駆細胞の培養 これまで報告にある脳海馬組織由来の神経前駆細胞の継代培養法を確立中である。今後、ラット眼組織を組織培養しその培養上清を継代培養した神経前駆細胞に加えた、その細胞の増殖能と形態変化を調べる。またこの神経前駆細胞を用いたラット眼内への移植実験および移植された移植細胞の運命を既知のマーカー及び2)で得られたマーカーを利用して解析する予定である。
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