2000 Fiscal Year Annual Research Report
実験的ぶどう膜炎に対するIL-10発現プラスミドベクターの治療効果
Project/Area Number |
12771045
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
猪木 多永子 自治医科大学, 医学部, 助手 (80306117)
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Keywords | 実験的自己免疫性ぶどう膜炎 / プラスミドベクター / IL-10 / 遺伝子 / サイトカイン / ELISA |
Research Abstract |
ヒトぶどう膜炎は発症機序が不明であり、その治療は副腎皮質ホルモンや免疫抑制剤の長期投与により炎症のコントロールを測っているのが現状である。またこれらの薬剤は副作用が多く、少ない投与回数で長期に作用し副作用の少ない薬剤の開発が望まれている。プラスミドベクターは筋肉内に投与されるとエピゾームとして長期にわたりコードする蛋白を発現し続ける。ぶどう膜炎を抑制すると考えられているIL-10を組み込んだプラスミドベクターのぶどう膜炎に対する抑制効果をヒトぶどう膜炎の実験モデルである実験的自己免疫性ぶどう膜炎(以下EAU)において検討した。 1、以下の方法でIL-10プラスミドベクターの作成を試みた。 CAGプロモーターをもつ発現プラスミドpCAGGS(サイトメガロウイルスエンハンサーとニワトリβ-actinプロモーターを結合し、さらにウサギβ-globin遺伝子のポリA付加シグナルを結合したもの)にIL-10のcDNAを組み込んでpCAGGS-IL-10を作成した。 2、IL-10プラスミドベクター筋注によりIL-10血清濃度の測定を行った。pCAGGS-IL-10をLewisラットに筋注し5日目と14日目の血中IL-10濃度をELISA法にてコントロールと比較した。5日目、14日目ともコントロールに比較し高い傾向であったが、個体差が大きかったため現在個体数を増やして検討中である。今後、プラスミドベクター投与群におけるIL-10血清濃度の上昇を確認した後、EAUモデルに対する効果を検討予定である。
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