2000 Fiscal Year Annual Research Report
CD40ligand遺伝子導入株を用いたマウス神経芽腫の転移阻止
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12771064
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
桑島 成央 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (40301527)
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Keywords | CD40L / 神経芽腫 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
CD40L(CD40 ligand)-CD40 interactionはB cellの分化に重要なだけではなく樹状細胞(DC)をはじめとした抗原提示細胞の活性化に必須である。 われわれはこれまでマウス神経芽腫(1300,TBJ)との融合細胞がCTLを誘導しin vivoにおいて腫瘍の増殖を阻止いうることを証明した。 CD40LはDCの活性化においても必須であることから、1.in vivoにおける腫瘍細胞のCD40Lの発現はnaiveのDCを活性化させがん免疫を獲得しうる。 2.ex vivoにおいて、CD40L発現腫瘍株とDCとの融合細胞は非発現株に比べ抗原提示能が高まると推測しマウス神経芽腫TBJにmCD40L遺伝子導入株を作成しin vivoにおける腫瘍増殖速度を観察した。retrovirus vector(MND-mCD40L)を用い、TBJに遺伝子導入を行った。限界希釈後FACSにて解析したところstable transfectantが3株得られた。そのなかで最も発現の高かったクローン(TBJ-mCD40L)を以後の実験に用いた。TBJ親株(TBJ-wt),TBJ-neo(MOCK),TBJ-mCD40Lを6週齢のA/Jマウス皮下にそれぞれ1×106個皮下注し経時的に腫瘍計を測定した。TBJ-wt,TBJ-neoは移植後7日目から皮下腫瘍が出現し、移植後30日前後でマウスはほぼ前例死亡したがTBJ-mCD40Lは40%に皮下腫瘍が出現し移植後48日前後で死亡した。同様に6週齢のSCIDマウス皮下に腫瘍株を移植したところTBJ-wt,TBJ-neoのみではなくTBJ-mCD40Lにおいても移植後7日目から皮下腫瘍が出現し、移植後30日前後でマウスはほぼ前例死亡した。以上のことからCD40Lは神経芽腫における遺伝子治療の有効なtoolになると思われた。
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