2001 Fiscal Year Annual Research Report
活性化T細胞アポトーシスにおけるFasリガンドの発現機構とプロテアソームの関与
Project/Area Number |
12771110
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
谷本 豊 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (10276975)
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Keywords | アポトーシス / プロテアソーム / ユビキチン / Fasリガンド / T細胞 / MAP kinase |
Research Abstract |
活性化誘導アポトーシス(Activation-induced cell death, AICD)は抗原刺激などによって活性化したT細胞が免疫応答が収束する際に起こる細胞死で、炎症の重要な制御機構である。このアポトーシスはFas/Fas ligandの遺伝子発現を介して起こっていることが明らかになっており、申請者はこれまでにマウスT細胞ハイブリドーマの抗CD3抗体刺激によるAICDにおいて細胞内ATP依存性プロテアーゼであるプロテアソームの阻害によりFas/Fas ligandの発現が転写レベルで抑制され、AICDが阻害されることを明らかにした。Fas ligandのプロモーター領域を用いた解析から、-241/-155領域に存在するGGGCGGAAACTTCC配列がFas ligandの発現に重要であり、かつプロテアソーム阻害剤にsensitiveな配列であることを明らかにした。TCR刺激によって生じる細胞内情報伝達系の活性化によるFas ligandの発現とユビキチンプロテアソーム系の関与を解析したところ、抗CD3抗体刺激によってERK及びJNKの活性化が認められた。プロテアソーム阻害剤によりERKの活性化は顕著に抑制されたがJNKの活性化は抑制されなかった。またMEKの阻害剤PD98059でERKの活性化を抑制すると、Fas ligandの発現及びAICDが抑制されることから、プロテアソーム阻害剤によるAICDの抑制はRas/ERK signaling pathwayを抑制することにより起こっていることが示唆された。RasのRaf binding activityはプロテアソームで抑制されるがLck, ZAP-70によるCD3zeta, Vavのリン酸化は抑制されないことからRasの活性化のステップでプロテアソームが何らかの機能をしていることが考えられた。
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Research Products
(1 results)