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2000 Fiscal Year Annual Research Report

唾液腺癌細胞を制御するインテグリン分子の機能解析

Research Project

Project/Area Number 12771125
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

杉浦 剛  九州大学, 歯学部・附属病院, 助手 (40322292)

Keywords腺様嚢胞癌 / インテグリン / 癌浸潤・転移 / シグナル伝達 / 細胞遊走
Research Abstract

腺様嚢胞癌は他の悪性腫瘍と比較し、インテグリン分子の機能がより選択的であることが予想されている。そこで本研究では本腫瘍の細胞外基質選択的浸潤能がインテグリンによるリガンド認識機構に起因するのか、もしくはインテグリンを介した細胞内シグナル伝達機構に起因するのかを明らかにし、さらには機能発現に直接関与するインテグリン関連分子を明らかにする事を目的としている。腺様嚢胞癌細胞に対する対照細胞として口腔扁平上皮癌細胞株を使用し、細胞外基質に対する遊走性を検討した。検討を行ったI型コラーゲン、IV型コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニンの内、扁平上皮癌細胞はI型コラーゲンに対し強い遊走性を示したが、他の基質に対する遊走は極めて弱かった。これに対し、腺様嚢胞癌細胞はI型コラーゲンの他にIV型コラーゲンに対しても強い遊走性を示した。しかも、両細胞の間にインテグリン発現レベルに全く差異は認められなかった。さらに各基質上でadhesion assayを行ったが両細胞群の基質に対する親和性は差がみとめられなかった。各細胞群の細胞外基質によるチロシンリン酸化を検討したところ、腺様嚢胞癌細胞株では細胞外基質の存在の有無にかかわらず、常に数種の蛋白質がリン酸化されていることが明らかになった。この結果は腺様嚢胞癌が細胞外基質結合によるシグナリングに特異性を持つという考えを支持するがIV型コラーゲンに対する特異的な遊走の現象を説明できない。以上の結果は腺様嚢胞癌ではインテグリン分子からのシグナリングがインテグリン関連分子によって修飾されていることを示す。近年インテグリン結合分子が報告されており、シグナル伝達における機能が示唆されてる。今後インテグリン結合蛋白の機能解析を予定している。

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Published: 2002-04-02   Modified: 2016-04-21  

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