2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12771126
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
柴田 義幸 長崎大学, 歯学部, 助手 (20253685)
|
Keywords | Sir2 / 細胞死 / GFP |
Research Abstract |
マウスSir2ホモローグの機能を解析するために、まずその細胞内での局在を検討した。方法としては、各ホモローグとGFPとの融合タンパク質をNIH3T3細胞に発現させることにより行った。その結果、ホモローグ1は核及び細胞質に、ホモローグ2及び3は、主に細胞質に存在することが明らかとなった。次にGFP融合マウスSir2ホモローグ2の細胞内での局在についてコンフォーカルレーザー顕微鏡により詳細に観察したところ、ゴルジ体様の構造に存在することが示唆された。また、核近傍でアグリゲートを形成する傾向があることや、一部の細胞では核内にも存在することが明らかとなった。以上の結果から、マウスSir2ホモローグ1,2及び3は出芽酵母Sir2とは細胞内での局在が異なることが示唆された。次に、各ホモローグの細胞増殖に与える影響を検討するために、それぞれのGFP融合マウスSir2タンパク質を発現している細胞の数を、FACSを用いて経時的に測定した。すると、すべてのホモローグについて、コントロールに用いたGFPタンパク質のみを発現している細胞に比べて、増殖速度が低下していることが明らかとなった。また、ホモローグ2及び3では、測定開始時より細胞数が減少する傾向があったので、それらを発現している細胞に細胞死が誘導されるか否かをFACSを用いて検討したところ、細胞死を起こしていることが示唆された。以上の結果より、マウスSir2ホモローグは細胞の増殖及び細胞死に対して、何らかの機能を果たしていることが想像される。
|