2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12771174
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
荒井 良明 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10301186)
|
Keywords | 顎関節のゆるみ / 顆頭運動 / 顎関節内障 |
Research Abstract |
顎関節症は多因子性の疾患であると考えられている.顎関節症の病因因子の中で,素因と呼ばれる個体ごとに異なる顎関節の抵抗力あるいは耐久性に関しては,未だ明らかではない.そこで顎関節症への罹患しやすさに関する因子の解明の手がかりとして,顎関節のゆるみを定量的に評価する事が,顎関節内障の発症原因を究明する上で急務であると考えた. 本実験は,健常者群および顎関節内障発症患者群の顎関節のゆるみを定量的に評価し,顎関節のゆるみと顎関節内障との因果関係について検討することを目的とした. 本年度は実験系の確立のための各測定機器の整備と,健常者群の被験者により測定方法の検証を行った. 実験は,被験者にブラギシズムを想定した側方位クレンチングを行わせた.その際の咬合力が各被験者間で一定となるように圧力センサーにより規定した.この測方位クレンチングにより,作業測顆頭へ持続的強い力の負荷が加えられる.その際の顆頭運動を6自由度顎運動測定装置トライメットにて測定した.被験者個々の顆頭の運動方向と運動量に関して定量的に評価し,以下の結果を得た. 1.健常者の被験者ごとに同一咬合力下で測方位クレンチングを負荷し,その際の顆頭運動を測定することが可能であった. 2.同一咬合力による側方位クレンチング時の顆頭の運動方向と運動量は,被験者ごとに異なる値を示した. これらの結果から,被験者個々の顆頭の運動方向と運動量を関節のゆるみとして定量的に評価することが可能であることが示された.
|
Research Products
(1 results)