2001 Fiscal Year Annual Research Report
パルス電磁場刺激がヒト正常骨由来骨芽細胞様細胞の分化調節因子に与える影響―特に骨芽細胞の分化を調節する転写因子CBFA-1の遺伝子発現に関する研究―
Project/Area Number |
12771193
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Research Institution | Health Sciences University of Hokkaido |
Principal Investigator |
八島 明弘 北海道医療大学, 歯学部, 助手 (90316266)
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Keywords | c-fos / c-jin / CBFA-1 / 骨芽細胞 / パルス電磁場刺激 / 遺伝子 / ヒト / RT-PCR |
Research Abstract |
平成13年度の研究としては、ヒト正常骨由来骨芽細胞様株(SV-HFO)にパルス電磁場刺激刺激を与え、1〜48時間後のmRNAを抽出しc-fos, c-jun, CBFA-1について遺伝子の発現について検索した。 c-fos, c-jinは増殖期に発現するプロトオンコジーンでありパルス電磁場刺激が細胞増殖を促進するというメカニズムを遺伝子レベルで解析するのことは大変意義がある。結果としては、細胞濃度がサブコンフルエントに達してからパルス電磁場刺激を開始した.開始1時間から3時間後まではその発現は刺激していないように思われたが,開始6時間から48時間後においてc-fosが2倍から2.5倍,ならびにc-junv1.8倍から2倍,非刺激群に対し有意に刺激していた.このことからパルス電磁場刺激の細胞増殖に対する影響が遺伝子レベルにおいても確認され、パルス電磁場刺激により細胞増殖が促進されるという過去の報告に対して遺伝子レベルでも定量的にその現象が裏付けられる結果となった. 次に骨芽細胞の分化調節因子であるCBFA-1へのパルス電磁場刺激の影響は,刺激開始24時間後からmRNAの発現が1.5倍刺激され,48時間後には,2.3倍刺激されていたという結果がえられた. また,その他のグロースファクターへの影響としてはTGF-βのmRNAが磁場刺激開始後から6時間後より12時間後にかけて1.8〜2倍刺激されており,IGF-IIのmRNAが6時間後から24時問後にかけて2.0〜2.2倍の増加を示した.これらのグロースファクターが6時間後から刺激されておりTGF-βスーパーファミリー系のオートクリンやパラクリン的されることによってCBFA-1に影響を与えている可能性が示唆された.
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