2000 Fiscal Year Annual Research Report
陶材と硬質レジンの接着力の向上および陶材へのレジン系セメントの接着力に関する検討
Project/Area Number |
12771198
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
金井 由起 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (40317912)
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Keywords | 陶材 / 硬質レジン / 表面処理 / 接着強さ |
Research Abstract |
今年度は陶材と硬質レジンの接着における陶材の表面処理条件の違いによる影響について研究を行った。 表面処理条件としては、陶材被着面の表面粗さの違いや表面処理の違いが接着強さに関与する重要な因子であると考えられるため、これら条件下での陶材と硬質レジンとの接着強さを接着操作一時間後、およびサーマルサイクル5000回施行後の剪断接着試験を用いて比較検討した。また、処理面の状態を走査型電子顕微鏡にて観察した。 結果、接着操作一時間後の剪断接着強さでは、いずれの切削面においても表面処理による影響が認められ、特に、シランカップリング剤の使用、更にボンディング材の併用により接着性の向上を図れることが示唆された。 また、サーマルサイクル5000回負荷後の剪断接着強さでは、使用切削器具の違いによる影響は認められなかったが、シランカップリング剤の有効性が示唆された。 一方、一時間経過後で高い接着性を示したボンディング材の併用は、サーマルサイクル負荷後においては接着性の低下に繋がることが示唆された。 破断面の観察においては、表面処理や切削器具の違いに影響されずに高い剪断接着強さを示した15MPa以上の試料の破断面は凝集破壊の像を呈した。 以上のことより、今回の実験では、陶材破折面にはダイヤモンドポイントなどの表面粗さが粗い切削器具の使用による新鮮面の露出、および被着面へのシランカップリング剤、またはボンディング材の併用を行うことにより、より確実なリペアー処置が行えると考えられた。 以上の知見に関し、第19回日本接着歯学会にて発表を行った。
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