2000 Fiscal Year Annual Research Report
オーバーデンチャーにおける磁性アタッチメントの支台歯に与える影響
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12771210
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
中村 好徳 愛知学院大学, 歯学部・補綴学第1講座, 助手 (70308782)
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Keywords | 磁性アタッチメント / 有限要素法 / 吸引力 |
Research Abstract |
I.目的 磁性アタッチメントの力系は,機械的摩擦力に基づく従来の支台装置とは基本的に異なるため,それを利用した義歯の機能的挙動に関しては,未だ不明な事項が多い,すなわち,磁性アタッチメントは比較的新しい臨床システムであることから,臨床技術が先行し,その裏付けとしての基礎情報に欠ける部分が少なくない.そこで我々は磁性アタッチメント義歯の力学的挙動を明かにするために有限要素法による検討を行っており,今回は磁性アタッチメント本体についてのキーパーとの各位置関係における吸引力の変化を,有限要素法を用いて複雑な義歯の口腔内での動態を詳細かつ正確に検討しようものである. II.解析項目 磁石構造体とキーパーの位置関係を以下の様に変化させ,その時両者間に作用する吸引力あるいは復元力を算出した. 1.垂直離開,2.水平変位,3.傾斜による離開,4.斜め方向への平行離開 III.結果及び考察 1.サンドイッチ型磁性アタッチメントは,磁石構造体とキーパーとが垂直的に離開したり傾斜して,両者間に磁気的空隙が生じると,吸引力は大幅に低下する. 2.磁石構造体とキーパーとの水平的な変位は,変位幅が0.9mm付近で最大の吸引力が発現し,その前後では減少する. 3.磁石構造体がキーパーに対して斜め方向に離開する時には,始めの吸引力は離開方向にかかわらず一定であり,距離が離れた場合の吸引力は,その方向が垂直に近づく程小さくなる.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Tanaka Yoshinobu,Nakamura Yoshinori,Masuda Tasuhiko and Ishigami Tomohiko: "Cosideration in Mechanical Characteristics of a Magnetic Attachment"Aichi-Gakuin Dental Science. 13. 9-18 (2000)