2000 Fiscal Year Annual Research Report
低刺激性直接リライニング材で裏装した床用レジンの比例限における曲げ強さの評価
Project/Area Number |
12771212
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
森 宣昭 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (00309949)
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Keywords | 低刺激性直接リライニング材 / 比例限 / 裏装直後の曲げ強さ / 熱サイクル20,000回後の曲げ強さ / 荷重方向 / 従来型の直接リライニング材 / 加熱重合型床用レジン / 義歯の強度 |
Research Abstract |
本研究は,低刺激性直接リライニング材で裏装した義歯の強度を評価することを目的に,現在,臨床で広く使用されている3種類の低刺激性直接リライニング材で裏装した加熱重合型床用レジンの曲げ強さを,従来型の直接リライニング材を比較対照に,裏装直後の曲げ強さ,および食物摂取等による口腔内温度差による義歯床材料の影響を想定した熱サイクル試験20,000回後の曲げ強さを,比例限を指標に検討した.さらに荷重方向の違いが裏装した床用レジンの曲げ強さに与える影響についても検討した. その結果,低刺激性直接リライニング材で裏装した床用レジンの裏装直後の曲げ強さは,床用レジン単体,および従来型の直接リライニング材で裏装した床用レジンよりも有意に低く,また低刺激性直接リライニング材の3種間には有意差はなかった. 曲げ試験時の荷重方向のちがいによる影響は,今回の条件(試料形態:長さ65mm,幅10mm,厚さ2.5mm〔床用レジン:1.5mm,リライニング材:1mm〕)では,4種の裏装した床用レジンの曲げ強さには認められなかった. 熱サイクル試験後の曲げ強さは,裏装直後と比較して,4種のリライニング材で裏装した床用レジン,および床用レジン単体はいずれも有意に低下し,また4種の裏装した床用レジンの間に有意差はなく,これら4種のリライニング材で裏装した床用レジンは,床用レジン単体より有意に低い曲げ強さであった. 以上より,低刺激性直接リライニング材で裏装した加熱重合型床用レジンは,裏装直後と比較して,将来的に曲げ強さが低下すること,そしてその強さは従来型の常温重合型直接リライニング材で裏装した加熱重合型床用レジンと等しく,ともに加熱重合型床用レジン単体よりは低いことが示唆された.
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