2000 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌における第16番、17番染色体異常状況と癌抑制遺伝子の検索
Project/Area Number |
12771215
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
福田 正勝 明海大学, 歯学部, 助手 (10311614)
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Keywords | LOH / MI / 癌抑制遺伝子 / 口腔癌 / 扁平上皮癌 / 16番染色体 / 17番染色体 |
Research Abstract |
多数の口腔扁平上皮癌を用いて、マイクロサテライト分析法により第16、第17番染色体上の変異状況を調べ、口腔癌発生に関与していると考えられる共通欠失領域を検索し、口腔癌抑制遺伝子の存在する可能性のある部位を同定することを目的として、本年度、以下の実験を行った。 1) 文献と染色体マップをもとに、口腔癌で異常を起こしている可能性が高いと思われるマイクロサテライト領域を第16番染色体では、21ヶ所、第17番染色体では16ヶ所選択した。そしてそれぞれの領域の特異的なプライマーをDNA合成機によって合成し、PCR-microsatellite assayに供した。 2) 口腔扁平上皮癌と同一患者の正常組織からDNAを抽出・精製し、実験に使用するまで凍結保存した。従来からストックされているDNAと合わせて、35例についてLOHを検索した。 3) それぞれのマイクロサテライト領域についてPCR-microsatellite assayを行った。電気泳動にて分離し、さらに銀染色によりDNA分析を行ってLOHを判定する。 以上の実験結果、以下に示す結果を得た。 1) LOHあるいはMIを有する症例は、第16番染色体に関してはLOHが9%、MIが21%、第17番染色体ではLOHが12%、MIが7%であった。症例に占める割合は両染色体ともに予想よりも低かったが、異常のある患者では多くのLOHやMIが集積されていることが明らかになった。 2) 共通欠失領域として可能性のある部位は、第16番染色体では16q22.3-23.1、16q24.2、第17番染色体では17p13、17q21-22であった。 今後さらに検索部位とサンプル数を増やし、詳細に検討する予定である。
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