2001 Fiscal Year Annual Research Report
咀嚼筋活動の変調が食塊の破壊粉砕に与える影響-マイオリーシス動物標本による検討-
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12771272
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
久野 昌隆 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (80282763)
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Keywords | 咀嚼運動 / 食塊破壊 / 歯の変位 / 食塊の性状 |
Research Abstract |
本研究を遂行するにあたり、まず、平成12年度には咀嚼による食塊の性状変化を経時的に捉える手法を確立した。つぎに、実測された刻々と変化する食塊の性状データを基に、口腔内における咀嚼される食塊動態を、コンピュータを用いた計算力学的手法の一種である流体解析によりシミュレートする方法を確立した。これを基に、本年度は、咀嚼中に変化する食塊の性状と、咀嚼運動パターンを入力条件として、咀嚼運動時の大臼歯の変位をシミュレートする方法を確立した。これにより、タッピング等の非機能運動時には見られない、咀嚼運動咬合相において特有の、下顎第一大臼歯の2相性の変位を再現することができた。これにより、咀嚼運動の初期において、硬い性状の食塊を効率良く破壊するために、咀嚼運動パターンと歯の変位が相互に関連性をもって形成され、機能していることが示された。得られた結果より、咀嚼は、形態的条件としての咬合状態と、咀嚼に伴い性状を変化させる食塊からの歯根膜や筋紡錘に対する機械的刺激に影響されてコントロールされる顎運動パターンによって、最適に制御されている可能性が示唆された。今後は、動物実験により、咀嚼機能障害を形成したモデルを作成し、咀嚼筋活動の協調性や顎運動パターンの初期的および長期的変化様相と、咀嚼される食塊の性状変化の様相を検討する予定である。これにより、咀嚼機能障害に伴う不正咬合の発生や固有の顎運動パターン形成のメカニズムを解明する手がかりを得られるものと考える。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hisano M.: "Evaluation of Masticatory Function from the Viewpomt of Bolus Flow"Dentistry in Japan. 38(印刷中). (2002)
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[Publications] Matsubara N.: "Activity of Head Movements in the Final Stage of Mastication"Journal of Medical and Dental Sciences. 49(1)(印刷中). (2002)
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[Publications] 久野昌隆: "食塊の流れからみた咀嚼機能評価法"日本歯科医学会誌. 26(印刷中). (2002)
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[Publications] Amemiya K.: "Relationship between flow of bolus and occlusal condition during mastication -Computer simulation based on the measurement of characteristics of bolus-"Journal of Oral Rehabilitation. 28(印刷中). (2002)
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[Publications] Niino M.: "Finite element analysis of the first molar relationships after orthodontic treatment utilizing single -arch extraction of the upper first bicuspids"The Journal of Japanese Society of Stomatognathic Function. 7(2). 91-95 (2001)