2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12771341
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Research Institution | Fukuoka College of Health Sciences |
Principal Investigator |
藤村 哲之 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 助教授 (70269033)
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Keywords | 歯科用小器具 / スケーラー / 耐磨耗性試験 |
Research Abstract |
ガス軟窒化スケーラーの試作 ガス軟窒化スケーラーは市販のニュータグライトシックルスケーラー(#11DB,YDM社製,東京)(以後N.T.と略す)を対照群として用い,そのN.T.スケーラー刃部に表面強化熱処理の一種であるガス軟窒化法を用いたガス軟窒化スケーラー(以後S.N.と略す)を3種類試作した.すなわち軟窒化熱処理時間を変化させ,30分処理を施したスケーラー(以後S.N.30と略す),60分処理を施したスケーラー(以後S.N.60と略す)および90分処理を施したスケーラー(以後S.N.90と略す)を試作した. 自動スケーリング操作装置を用いたガス軟窒化スケーラーの耐磨耗性に関する定量的評価 いずれのスケーラーにおいてもスケーリング操作回数の増加に伴いスケーラー刃端の磨耗によると考えられる削除量の低下が観察された.とくにN.T.スケーラーではスケーリング操作回数10回毎のグラフにおいて操作回数60回時点で0.1mgの削除量ライン以下に低下しており,またスケーリング操作回数1000回毎でも1000ストローク換算した操作回数500回の時点において明らかな削除量の低下が確認された.一方S.N.スケーラーでは,削除量の低下は軽度であった.例えば全てのS.N.スケーラーは,いずれの操作回数においてもN.T.スケーラーの削除量と比較して統計学的に有意な差が認められた(p<0.01). 被検3種類のS.N.スケーラーの中では,いずれの測定時点においてもS.N.90の削除量が高い値を示し,S.N.60,S.N.30がこれに次ぐ成績であり,S.N.90とS.N.30の間では全ての測定時点において有意差が確認された(p<0.05). ※ 成績は全て平均値±標準誤差で示した.群間比較および群内比較の検定はTwo-way ANOVA(Scheffe F-test)を用いた.
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