2001 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ波照射によるRobinson環化の新規反応条件の開発
Project/Area Number |
12771368
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
高取 和彦 明治薬科大学, 薬学部, 助手 (30231393)
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Keywords | マイクロ波 / Robinson環化 / アルミナ / Wieland-Miescherケトン / Hajos-Parrishケトン / dry media |
Research Abstract |
これまでの検討で、塩基性活性アルミナ吸着下、2-メチル-1,3-シクロヘキサンジオン、シクロヘキサノン-2-カルボン酸エチル、シクロペンタノン-2-カルボン酸エチルとメチルビニルケトン、エチルビニルケトンなどの組み合わせで、環化生成物を得ることに成功している。この際、触媒としてピロリジン0.4当量を必要としていた。また、塩基性アルミナ吸着下では2-メチル-1,3-シクロペンタンジオンとメチルビニルケトンからHajos-Parrishケトンを得ることができていなかった。 本年度の検討で、ピロリジンは0.02当量でも反応が進行することが明らかとなった。また、反応条件を最適化したところ、塩基性アルミナ吸着下でもHajos-Parrishケトンを得られることが明らかとなった。 本年度は本反応を不斉合成にも応用した。2-メチル-1,3-シクロヘキサンジオンとメチルビニルケトンの反応を種々の光学活性アミン存在下に条件検討を行った。その結果、L-プロリンを1当量用いた場合に、光学純度は10%eeと低いながらも(S)-Wieland-Miesherケトン得ることができた。 一方、ピロリジン存在下での2-ニトロシクロヘキサノンとメチルビニルケトンの反応では、環化の後にニトロ基の脱離が起こり1-(5,6,7,8-tetrahydronaphthalen-2-yl)pyrrolidineが一気に得られてきた。そこで、種々のα-ニトロカルボニル化合物を用いてこの反応の一般性を検討したが、残念ながら2-ニトロシクロヘキサノン以外では3,4-ジアルキルアニリン類を収率良く得ることができず、3,4-ジアルキルアニリン類の一般的な合成法に展開することはできなかった。
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