2000 Fiscal Year Annual Research Report
テロメア四重鎖DNAに作用する芳香族カチオン性ポルフィリンの開発
Project/Area Number |
12771437
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
石川 吉伸 熊本大学, 薬学部, 助手 (00305004)
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Keywords | ポルフィリン / DNA / アクリジン / CD / 光切断 / 平衡透析 / インターカレーション / グルーブ結合 |
Research Abstract |
12年度においては芳香族カチオン性ポルフィリンの合成を中心に研究を進め、さらにポルフィリンと二重鎖DNAとの相互作用、光照射によるDNA切断活性を比較検討した。 1 芳香族カチオン性ポルフィリンの合成 α-ブロモ-p-,またはm-トルニトリルをDIBAL-Hを用いて還元し、α-ブロモ-p-,またはm-トルアルデヒドを得た。クロロホルム中でそれぞれのアルデヒド体とピロールを1:1で混合し、BF_3/Et_2O錯体存在下で1時間撹拌した後DDQを加え酸化し(Lindsey法)、シリカゲルクロマトグラフィーにて精製し、テトラキス(α-ブロモ-p-,またはm-トリル)ポルフィリン(pBrTTPまたはmBrTTP)を得た。pBrTTPまたはmBrTTPをそれぞれピリジン、キノリン、イソキノリンに溶解させ室温にて3時間撹拌し、析出した固体を集めそれぞれpPyTTP、pQuTTP、pIqTTP、mPyTTP、mQuTTP、mIqTTPとして得た。 2 二重鎖DNAとの結合性の解析と光照射による二重鎖DNA切断活性 1で合成したポルフィリンに子牛胸腺DNAを加え、誘起CDを測定したところ、pPyTTP、pQuTTP、pIqTTP、mPyTTPは自己スタッキングで、又mQuTTP、mIqTTPはグルーブ結合によりDNAに結合していることが判明した。さらにポルフィリンとpUC18プラスミドDNAをリン酸バッファー中で混合し、ポルフィリンのソーレー吸収波長の光を照射し、スーパーコイル状DNAから開環DNAへの経時変換過程をアガロースゲル電気泳動より追跡したところ、pPyTTP、mPyTTPはpQuTTP、pIqTTP、、mQuTTP、mIqTTPより高いDNA光切断活性を示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yoshinobu Ishikawa,Aya Yamashita,Tadayuki Uno: "Efficient Photocleavage of DNA by Cationic Porphyrin-acridine Hybrids with the Effective Length of Diamino Alkyl Chain"Chemical and Pharmaceutical Bulletin. 49. 287-293 (2001)
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[Publications] Tadayuki Uno,Akihiro Yakinari,Yoko Moriyama,Yoshinobu Ishikawa: "Engineering a Ligand Binding Pocket into a Four Helix Bundle Protein Cytochrome b562"Journal of the American Chemical Society. 123. 512-513 (2001)
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[Publications] Tadayuki Uno,Akihiro Yukinari,Yoshikabu Tomisugi,Yoshinobu Ishikawa.: "Cystein Thiolate Coordination in the Ferrous CO Complex of an Engineered Cytochrome b562"Journal of the American Chemical Society. 123. 2458-2459 (2001)