2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12771511
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
掛本 知里 東京女子医科大学, 看護学部, 講師 (60254562)
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Keywords | 高齢夫婦世帯 / 介護状況 / 評価指標 / 在宅介護 |
Research Abstract |
本年度は高齢夫婦世帯における被介護者の介護状況を環境・身体介護・心理的介護の3側面から既存の評価指標を用い評価し、それらの介護状況に影響を与えていると考えられる被介護者の介護ニーズ、介護者の介護力との関連を検討することを目的として研究を行った。調査対象は一定地域内に居住する高齢夫婦世帯のうち、夫もしくは妻のどちらかが、被介護状態となっている70世帯であり、拒否1世帯、長期不在3世帯を除く66世帯に対し、保健婦による訪問面接調査を行った(回収率94.3%)。結果として、介護状況に影響を与える因子は、介護者の健康状況、社会資源の認知度、ソーシャルサポート、被介護者の年齢、痴呆の有無であった。介護者の介護状況には被介護者の状況のみならず、介護者の健康状況やソーシャルサポート状況といった家族全体の状況が影響しており、また、社会資源については、現在実質的に活用する必要はなくとも、適時そのサービスが活用できるよう情報を持っていることが重要なことが明らかにされた。平成12年度においては、農山村地域における高齢夫婦世帯における介護状況について、分析、検討を行った。次年度においては、さらに本研究を他地域に拡大し、各地域の社会資源および風土性といった特徴を踏まえ、介護力に関わる要因を明らかにしていきたいと考えている。
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