2001 Fiscal Year Annual Research Report
全身持久性体力の間接測定法の有用性についての総合的研究
Project/Area Number |
12780008
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Research Institution | Foundation for Advancement of International Science |
Principal Investigator |
中垣内 真樹 国際科学振興財団, 専任研究員 (10312836)
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Keywords | 全身持久性体力 / 間接測定 / 最大酸素摂取量 |
Research Abstract |
本研究では実際に利用されている全身持久性体力の間接測定法の妥当性および実用性を比較することによって,それぞれの方法の長所・短所を明確にすることを目的とした.中高年者向けの12分間トレッドミル歩行テスト(RPE法)と質問紙法の結果を中高年男性で比較した.また,12分間トレッドミル歩行テストと最大下サイクリングテスト(RPE法)と1000歩行テストの結果を中高年女性で比較した. 中高年男性23名(54.7±10.7歳)の結果について,直接測定による最大酸素摂取量は平均で35.4±7.9ml/kg/min,12分間トレッドミル歩行テストによる推定値は35.4±8.0 ml/kg/min,質問紙法による推定値は34.7±4.7ml/kg/minで,3つの平均値に有意な差はみられなかった,また,直接法と12分間トレッドミル歩行テスト,直接法と質問紙法には,それぞれr=0.84,0.77の有意な相関関係がみられた.中高年女性19名(42.5±7.8歳)の結果について,12分間トレッドミル歩行テストによる推定値は29.2±2.5ml/kg/min,最大下サイクリングテストによる推定値は30.2±3.1ml/kg/minで2つの方法で有意な差はみられなかった.また,12分間トレッドミル歩行テストと最大下サィクリングテストの相関係数はr=0.60で統計的に有意であった. 以上のことから,12分問トレッドミル歩行テスト,質問紙法,最大下サイクリングテストは中高年者の全身持久性体力を測定するのに妥当な方法であることが示唆された.両者の結果を比較する場合も補正の必要はないものと予想できる.民間のフィットネスセンターや公共の健康増進施設などで現場に応じた方法で全身持久性体力を簡易に評価できれば,その意義は大きい.
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Research Products
(1 results)