2000 Fiscal Year Annual Research Report
離島における廃棄物・リサイクルシステムに関する経済地理学的研究
Project/Area Number |
12780062
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
外川 健一 九州大学, 石炭研究資料センター, 助教授 (90264118)
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Keywords | リサイクル / 廃車 / 拡大生産者責任 / ゴミ行政 / 循環型社会 / 離島 / 自動車 |
Research Abstract |
今年度は、放置車両問題が顕在化し、それらの適正処理が滞っている日本の島嶼部(離島)をフィールドに、「廃棄解体段階」のリサイクルシステムの現状と課題について整理を試みた。具体的なフィールドとして、東京都の島嶼部、北海道の利尻島、長崎県壱岐、沖縄県沖縄本島、そして沖縄県宮古島を選定した。 放置車両問題の解決とその未然防止のため、利尻島及び八丈島では、廃車の適正処理に関して、基本的には(最終)ユーザー負担を要求した条例を制定している。これに対して、壱岐、沖縄本島、宮古島では、基本的に既存の解体業者・資源回収業者に廃車処理をゆだねているが、廃車の適正処理システムが機能せず、深刻な放置車両問題を抱えている。とくに島嶼部の場合、廃車の適正処理のためにはそれを本土に搬送しなければならず、その分のコストがさらに加わる。そこで注目すべきは、EU指令(案)にある「メーカーによる無償回収」の考え方であり、またOECDで提唱され、さらに「循環型社会推進法」でも言及されている「拡大生産者責任:EPR」という概念である。島嶼部での廃車処理システムに関する「排出者責任」・「EPR」とは何か、さらには自治体の役割をいかに考えていくべきかに関して、一層の議論が求められていることを指摘した。なお、このような政策指向が韓国・台湾の環境政策に現れているかに関して、若干の資料収集・現地調査を行った。これらの整理は来年度継続して行う。
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Research Products
(1 results)