2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12780075
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
仲西 ひとみ (潮田 ひとみ) 兵庫教育大学, 学校教育学部, 講師 (40223523)
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Keywords | 着用快適感 / 肌触り / 心拍RR変動 / 柔軟仕上げ / 快適感誘発衣服 |
Research Abstract |
夏用衣服に用いられる素材を数種類準備し、市販の柔軟剤や糊剤を用いて加工し、柔らかさを変化させ、同一素材で皮膚への肌触りが異なる試料を作成した。準備した加工済衣服素材を用いて、刺激装置に設置するための筒状試料を作成した。次に局所刺激装置を作成する。ドラムの回転に伴って試料がまわり、かつ、そのドラムの回転速度が数段階に調整できるような回転装置を作成し、これを局所快適刺激装置とした。この装置に筒状試料をセットし回転させた。この試料回転部分の一カ所に、被験者の腕を固定する部分を設置し、被験者の腕に筒状試料の一部が常時接触するようにした。この接触状況の管理のために接触圧測定装置を用いる。被験者の腕と回転試料との接触圧を測定し、局所快適刺激装置が作動することを確認し、被験者の生理データと官能値の測定を行った。 被験者の腕と回転試料とを接触させた状態で、被験者の腕と試料との接触感覚や快適感に関する感覚官能値を申告させた。被験者が快適であるかどうかの指標として指先血流量および心拍変動RR間隔の測定を行った。その結果、環境温度が低くなると指先血流量は絶対値が小さくなり、快適性の指標としては適していないことがわかった。腕に数種類の加工試料による模擬衣服を接触させ、積極的な接触刺激を与えた状態で、腕と衣服素材との間の温湿度変化を測定し、素材・加工条件の差による温湿度変化・指先血流量・心拍RR変動と感覚官能値を測定した。その結果、糊剤で処理した硬化試料では緊張感が高い状態にあることが確認でき、柔軟処理した試料では緊張感が低い状態にあることが確認できた。接触刺激時に計算を行わせるといった簡単な作業負荷では、加工の違いによる差が見られなかった。このような積極的刺激が被験者に与える効果は大きく、日常的に皮膚と接触している肌着や裏地といった素材選択の重要性が示唆された。
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Research Products
(2 results)