2000 Fiscal Year Annual Research Report
嚥下容易性のある高齢者向け食品の冷凍耐性についての研究
Project/Area Number |
12780085
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Research Institution | Nagano Prefectural College |
Principal Investigator |
石原 三妃 長野県短期大学, 生活科学科, 助手 (30290109)
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Keywords | 寒天 / トレハロース / ゲル / グリセリン / 冷凍 / 動的粘弾性 / 破断試験 |
Research Abstract |
トレハロース添加、無添加およびグリセリン添加、無添加寒天ゲルの冷凍前と、冷凍・解凍後のゲルを試料に用いた。冷凍・解凍ゲルは-25℃のフリーザーに24時間おき、冷凍させた試料を10℃の恒温器中で6時間放置して調製した。 1.破断試験(株)山電製のレオナーを用い、測定温度10℃で破断試験を行った結果、冷凍前ゲルではトレハロースの添加による破断応力の変化は小さかった。冷凍・解凍ゲルではトレハロースを添加しない、あるいは添加量の低いゲルでは冷凍前ゲルより破断応力、破断エネルギーは低下した。トレハロース添加量を増加すると破断応力および破断エネルギーは高くなった。寒天にトレハロースとグリセリンの両者を添加すると冷凍・解凍ゲルの破断応力は無添加およびトレハロースとグリセリンのどちらかを添加したゲルより高くなり、グリセリンの添加量を減らしても、トレハロース添加量を増やすことでゲルの耐凍性は向上した。 2.動的粘弾性試験冷凍前ゲルについて、測定温度を10〜60℃まで変化させ動的粘弾性を測定した結果、トレハロース、グリセリンのいずれを添加したゲルも測定温度の上昇に伴い貯蔵弾性率は減少した。 3.離しょうグリセリンおよびトレハロースを添加した試料の離しょう率を測定した結果、冷凍・解凍ゲルの離しょう率は激減した。グリセリン添加試料は、グリセリン20%の添加で冷凍前と同等の離しょう率になったが、トレハロース添加試料はトレハロース5%の添加で冷凍前と同程度の離しょう率となった。
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