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2001 Fiscal Year Annual Research Report

青果物の甘味調節におけるエタノールの利用に関する基礎研究

Research Project

Project/Area Number 12780098
Research InstitutionTokyo Kasei Gakuin University

Principal Investigator

片平 理子  東京家政学院大学, 家政学部, 講師 (70204427)

Keywords青果物 / 甘味 / エタノール / デンプン / 糖代謝 / 呼吸 / キウイフルーツ / フレーバー
Research Abstract

1.収穫後のジャガイモ塊茎を99.5%エタノールに4時間浸漬処理して常温貯蔵すると,生長点である芽の集まった「目」の窪み付近を中心に,処理後3〜7日をピークとしてショ糖含量が約2.5倍に増加し,1ヵ月後までに元のレベルに戻った。エタノール処理前後を通して,目の周辺組織のデンプン分解に関する酵素(ホスホリラーゼ,アミラーゼ,UDP-グルコースビロホスホリラーゼ),シ糖代謝関連酵素(インベルターゼ,ショ糖合成酵素,ショ糖リン酸合成酵素),解糖系関連酵素(グルコース6・リン酸脱水素酵素,6-ホスホグリセリン酸脱水素酵素,ATP及びピロリン酸依存ホスホフルクトキナーゼ,ピルビン酸キナーゼ)の活性を測定し,同時に酸素吸収量から呼吸量を測定した。エタノール処理直後には,目の周辺の呼吸量が処理前の約2倍に上昇し、同時に6-ホスホグリセリン酸脱水素酵素やATP依存ホスホフルクトキナーゼ活性にも上昇が認められた。アミララーゼ活性は処理1日後から処理前の約2.5倍に上昇し,ショ糖蓄積量と類似した変化を示し,逆にショ糖分解を担うインベルターゼ活性は処理後に減少した。以上の結果から,エタノール処理後には,処理による組織の損傷を修復するためのエネルギーを供給するために呼吸活性が上昇し,これに必要な糖がアミラーゼによるデンプン分解により供給されるが,この供給量は呼吸で消費される糖量よりも多く一部はショ糖に再合成されるものの,同時にショ糖分解が抑えられるため,結果としてショ糖含量が上昇する事が明らかとなった。
2.8〜14%(w/w)ショ糖溶液に0〜2.5%クエン酸を加えたキウイフルーツの味のモデル溶液を試料として,甘味の識別に及ぼす酸味の影響を調べた。酸味が加わっても,糖濃度差が2%あれば甘味の強弱を識別できた。しかし,モデル溶液にキウイフルーツの香りを加えると,糖濃度が等しくても甘味を強く感じる傾向がみられ,果実類特有のフレーバーは味と匂いが互いに影響しあいながら形成されると考えられた。

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Published: 2003-04-02   Modified: 2016-04-21  

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