2000 Fiscal Year Annual Research Report
実時間計測と動的パターン照明を用いた光学シースルー型複合現実感ディスプレイの研究
Project/Area Number |
12780222
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
伴 好弘 神戸大学, 総合情報処理センター, 助手 (30314404)
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Keywords | 複合現実感 / 光学シースルー / ディスプレイ / 実時間計測 / 動的パターン照明 / 相互隠蔽表現 / コンピュータグラフィックス |
Research Abstract |
光学シースルー方式ではハーフミラーを通して実世界を透過し目視するため、仮想像は実世界中に半透明体として映し出され、中に浮いているかの誤認識を誘導する。観察者の視点から実像と仮想像が重なって見える場合、一方が他方を隠蔽しなくては視覚的に矛盾が生じることになる。そこで、光学シースルー複合現実感ディスプレイの検証システムを実際に構築した。今回の予算により、画像生成用のPCと動的パターン照明のためのプロジェクタを入手し、ディスプレイ装置に組み込むことで実現可能となった。このディスプレイ装置は観察者の目前にハーフミラーを設置し、CGの表示画面と現実物体の見えている領域との光路を一致させて観察することで複合現実空間を実現している。実時間3次元計測装置を用いることで、この空間中の実物体形状の変化を随時計測し、そのデータを基にCGとの隠蔽関係の表現に必要な処理を行う。 光学シースルー方式における実像と仮想像間の隠蔽関係の表現方法については、当初の計画通り、暗室の環境ではあるが予想していたとおりの結果を得ることができた。 現在CGの表示がステレオ表示できていないため、CGのリアリティという観点では不足しているが、実時間でCGの映像と実物体の相互隠蔽環境を光学シースルー方式で実現できている。 今回の構築と検討について、VSMM2000国際会議にて発表し、討論を行った。この討論を基に計画で残っている検討を行い、できればCGの映像をステレオ表示できるように改良を加え、このディスプレイ装置の表示品質を向上させたいと考えている。
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