2001 Fiscal Year Annual Research Report
大規模分散ネットワーク網における効率の良い情報通信技法に関する研究
Project/Area Number |
12780234
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
宮野 英次 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (10284548)
|
Keywords | メッシュネットワーク網 / パケット通信 / ラウティングンアルゴリズム / 無情報ラウティング / 送信制御方式 / 近傍情報 / バス通信 |
Research Abstract |
並列・分散ネットワーク環境での最も基本的な要求は,データパケットを目的のノードまで正しく,高速に伝達することである.本研究の目標は,2次元メッシュ網,3次元メッシュ網,ハイパーキューブ網,そのような規則正しい構造を部分構造として持つような大規模ネットワーク網を対象にして,効率の良いパケット移動経路選択アルゴリズム(ラウティングアルゴリズム)の設計とその実用化技術の開発を行うことであり,以下のような結果を得た. 1.3次元メッシュ結合網の直径がΩ(N^<1/3>)であるにも関わらず,単純な経路選択アルゴリズムでは,少なくとも0(N^<2/3>)のラウティング時間を必要とすることを示した.この結果は,Journal of Algorithmsにおいて公表した. 2.無情報ラウティングに対して,送信制御無情報方式の有効性について検証した.2次元メッシュ結合網におけるラウティングに対して,それぞれのノードが一度に保持できるパケットのサイズを定数にした場合の0(N^<3/4>)時間のアルゴリズムを示した.また,3次元メッシュネットワーク網に対して,1.16N^<1/2>+o(N^<1/2>)時間の上限を示した.この結果は,Journal of Graph Algorithms and Applicationsにおいて公表した. 3.送信制御無情報方式の改善を行った.2次元メッシュ結合網上で,各ノードの近傍情報用いることにより,最適な0(N^<1/2>)時間のラウティングアルゴリズムを開発した.この結果をJournal of Algorithmsにおいて公表した. 4.2次元メッシュバス通信網上でのラウティングに関しては,送信制御の際に確率を利用することが有効であることを示し,Theoretical Computer Scienceにおいて公表した.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Iwama, Kazuo: "A lower bound for elementary oblivious routing on three dimensional meshes"Journal of Algorithms. 39・2. 145-161 (2001)
-
[Publications] Iwama, Kazuo: "Efficient randomized routing algorithms on the two-dimensional mesh of buses"Theoretical Computer Science. 261・2. 227-239 (2001)
-
[Publications] Iwama, Kazuo: "New bounds for oblivious mesh routing"Journal of Graph Algorithms and Applications. 5・5. 17-38 (2001)
-
[Publications] Iwama, Kazuo: "An O(√<N>) oblivious routing algorithm for two-dimensional meshes of constant queue-size"Journal of Algorithms. 41. 262-279 (2001)