2001 Fiscal Year Annual Research Report
事例ベース推論によるプログラム評価のためのアセンブラプログラムの一般化と特殊化
Project/Area Number |
12780293
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
渡辺 博芳 帝京大学, 理工学部, 助手 (40240519)
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Keywords | プログラミング教育 / プログラム評価 / アセンブラプログラミング / CASL / 事例ベース推論 / 事例ベース構成法 |
Research Abstract |
前年度提案した事例ベース構築法の評価,事例ベース構築法の改良,改良後の事例ベース構築法の評価を行った. (1)前年度提案した事例ベース構築法の評価:前年度の検討で,「事例中のプログラムリストは一般化表現でなく,具体的なプログラムリストのままの方がよい」という結論に至り,プログラムリストの一般化表現を事例ベースのインデックスに反映させることとした.この方針に従い,前年度のうちに階層構造のインデックスをもつ事例ベース構築法を提案し,実装した.今年度は,まず,この手法と事例ベースをフラットに構築する方法について,過去の授業で出題した問題とそれに対して学生が提出したCASLプログラム17セットを用いて,事例ベース検索・構築実験を行い,利用可能な事例が検索できた割合(事例ベース活用率)を評価した.その結果,前年度提案した手法は,事例ベース活用率が平均的にはフラットな事例ベースよりも高いが,17セット中3セットについては,フラットな事例ベースの方が高かった. (2)事例ベース構築法の改良:前年度提案した手法がフラットな事例ベースよりも事例ベース活用率が低くなる原因を分析し,改良を施した.主な原因は,その命令の有無に関わらずプログラムの動作に影響しないような命令(冗長命令)の扱い方にあったが,事例インデックスの上位階層での検索条件を緩めることで対処することができた. (3)今年度提案した事例ベース構築法の評価:改良した事例ベース構築法について,過去の授業で収集した17セットのCASLプログラム群と今年度の授業で収集したCASLIIプログラム群14セットを用いて実験を行った.その結果,今年度提案した手法では,フラットな事例ベースに比較して,CASL,CASLIIとも事例ベース活用率が,10%程度向上した.また,全てのセットについて,フラットな事例ベースの活用率を下回ることはなかった.これらのことから,提案した事例ベース構築法が,初等アセンブラプログラミング評価支援において有効であることが,示された.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Watanabe, H., Arai, M., Takei, S.: "Case-Based Evaluation of Novice Programs"Proc.of The 10th International Conference on Artificial Intelligence in Education(AI-ED 2001). 55-64 (2001)
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[Publications] Watanabe, H., Arai, M., Takei, S.: "A Method of Constructing Case-base for Evaluation Assistant of Novice Programs"Proc.of The 9th International Conference on Computers in Education(ICCE2001). 1. 313-320 (2001)