2000 Fiscal Year Annual Research Report
日常的コミュニケーションを支援する遠隔的共同作業支援システムの研究
Project/Area Number |
12780302
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
葛岡 英明 筑波大学, 機能工学系, 助教授 (10241796)
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Keywords | アウェアネス / グループウェア / CSCW |
Research Abstract |
本研究では、地理的に分散した共同作業チームのメンバが、常になんとなくお互いの様子を知ることが可能なシステムの開発を目指している。このために、メンバの状態を検出するセンサの開発と、メンバの状態を表示する装置の開発をおこなった。 1.メンバの状態を検出するセンサ メンバの状態を検出するセンサとして椅子センサとビデオセンサを開発している。椅子センサは椅子の座面に4つの圧力センサを配置したものである。これらの変化を計測することによって、着席しているかいないか、動きの有無を判断することが可能となった。ただし、単なる圧力変化だけでは例えば集中をして作業をしているのか、居眠りをしているのかを判別することは不可能であった。 ビデオセンサは、連続する2枚のビデオ映像を比較し、その結果一定以上の変化がある場合には、人が動いていると判断することによって、人の存在や活動状況を判別するためのものである。椅子に着席していなくとも、状態を判別できるという利点はあるが、カメラと人物の距離によって同様の動きでも値が大きく異なるという問題点がある。 今後は複数のセンサの値を統合して状態の判断をおこなう手法の研究をおこなう。 2.メンバの状態を表示する装置 メンバの状態を表示する装置として、RS-232C接続で動作を制御できる市販の人形を利用した。これは高さ7cm程度の大きさであるため、机上の任意の場所に置くことが可能で、それが動作していたとしても、通常の作業の邪魔になることは少ない。一方、複数のメンバの状態を同時に提示できる装置として、1つのユニットに5つの人形が配置されている装置の試作もおこなった。今後はこうした装置を利用して、プライバシー侵害の問題等に関して検討を進める。
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