2000 Fiscal Year Annual Research Report
広域で利用可能なコンテクストを理解する情報システムの構築
Project/Area Number |
12780311
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
羽田 久一 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助手 (00311788)
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Keywords | GPS / 位置情報システム / 行動理解 / モバイルインターフェース |
Research Abstract |
広域での位置情報を把握するための基本システムとしてGPSを用いるが、このGPSの精度は単独での利用の場合には10m程度である。そこで、本年度はこのGPSの測位精度を向上させるための補正システムに関する研究に取り組んだ。GPSを補正することにより、10倍程度に精度を向上させることが可能であるが、そのためには、あらかじめ測量を行った基準局からのリアルタイム性をもった補正情報を伝送することが必要である。 補正情報は、現在のところ放送電波を利用する方法が主であるが、専用の受信設備が必要であることなどにより、モバイルコンピューティング環境には適合していると言いがたい。そこで本研究では、インターネットを用いた補正情報の伝達を行うことにより、ネットワーク化されたモバイル端末に対して高精度な補正情報の配信を可能にすることを目的とし、研究を行った。本システムでは、TCPとUDPを統合的に利用することにより、高速な接続であるが、FireWallの存在を想定した基準局と、低速で不安定な無線リンクを想定した移動局との通信を行う。そのため、基準局と移動局の間に中継局をおき、データの分配や複製、プロトコルの変換などの処理を行うモデルを提案している。 また、統合的な位置情報を管理する基盤としてのデータベース構築を行い、緯度経度を基本として情報を管理する手法を提案し、データベースの構築を行っている。 次年度はこれらのシステムを統合的に用いて本研究の主題である位置情報を用いた情報システムの構築および、実証実験を予定している。
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