2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12780362
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Research Institution | Nagano National College of Technology |
Principal Investigator |
江角 直道 長野工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助手 (20321432)
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Keywords | プラズマ / プローブ計測 / アーク放電 / 再結合 / 電子温度 / イオン温度 / 粒子シミュレーション |
Research Abstract |
平成13年度研究実施計画に基づき、平成12年度から準備を行ってきた直熱型熱陰極を用いた小型プラズマ発生装置の組立、調整が完了し、本装置の放電特性試験ならびにプラズマパラメータのガス圧力依存性を調べた。放電方式には熱陰極型アーク放電を採用し、熱陰極材料には直熱型LaB_6を用いた。プラズマ生成部とプラズマテスト部の中性ガス圧力差を大きくとり、かつ、できるだけ小放電電流で高密度プラズマが得られるよう、陽極中心部に小口径のプラズマ噴射口を設けた。また、陽極近傍には小型磁場コイルを設置し、プラズマ噴射口近傍で最大約10mTの定常磁場を生成可能とした。これらの工夫により放電電流は電源容量の制約から最大10Aであるが、アルゴンプラズマで最大電子密度2X10^<17>m^<-3>を達成した。静電プローブ測定位置が弱磁場のプラズマ膨張領域であったため、プラズマ噴射口付近での電子密度は、10^<18>m^<-3>程度を達成していると考えられる。プラズマテスト部ガス圧力を0.067Pa〜1.3Paまで変化させて、電子密度、電子温度等のガス圧力依存性を調べた結果、ガス圧力の上昇に伴う電子密度、電子温度の低下が観測された。分光計測による発光スペクトルの確認が必要ではあるが、本装置においてガス圧力の調整で再結合プラズマの発生を制御可能であることが確かめられた。磁場が弱い場合にはガス圧力の上昇に伴い電子温度が上昇する傾向が観測された。この結果は他装置でも観測されている再結合プラズマ中のプローブ計測結果とよく似た傾向を示しており今後詳細な計測が必要である。 また、実験と並行して、本装置においてもイオン温度測定に用いる予定であるイオンセンシティブプローブに関する二次元粒子シミュレーション(Berkeley Code "XOOPIC 2.5")も行なった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] N.Ezumi: "PIC Simulation of the Motion of Plasma around Ion Sensitive Probes"Contributions to Plasma Physics. 41・5. 488-493 (2001)
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[Publications] 江角直道: "イオンセンシティブプローブによるイオン温度のプラズマ径方向分布測定"「プラズマ科学のフロンティア」研究会. (2001)
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[Publications] 江角直道: "イオンセンシティブプローブを用いたPSI-2プラズマのイオン温度計測"プラズマ核融合学会第18回年会予稿集. 182 (2001)
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[Publications] 江角直道: "直熱型熱陰極を用いた小型プラズマ源の開発"電気学会東海支部第2回「プラズマ-表面相互作用」若手セミナー. (2002)