2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12780376
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
村上 定義 核融合科学研究所, 理論・データ解析研究系, 助手 (40249967)
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Keywords | 非軸対称プラズマ / 新古典輸送 / ドリフト運動論的方程式 / シミュレーション |
Research Abstract |
非軸対称系では、磁場構造が3次元的であるため、粒子間衝突による新古典輸送が、一般に軸対称性のあるトカマク装置に比べ大きい。そのため、非軸対称系の核融合炉を考える場合、この新古典輸送の低減が最適化の重要な要因の一つである。一方、新しい大型装置や将来の核融合炉における新古典輸送を正しく評価するためには、ドリフト運動論方程式の駆動項をグローバルな形で与える真にグローバルなシミュレーションコードの開発が必要不可欠である。本研究では、ドリフト運動論方程式の駆動項をグローバルな形で与えるグローバル新古典輸送シミュレータの開発を目指している。本年度は、昨年度完成した局所輸送解析コードDCOMを用いて新古典輸送解析における様々な知見を得るとともにグローバル新古典輸送シミュレータの最終的な開発を行った。 DCOMコードは、無衝突プラズマにおいても、収束等の問題がなく高精度に局所新古典輸送係数を求めることができる。本年度は大型ヘリカル実験装置(LHD)実験プラズマパラメータを用いて新古典輸送係数を評価し、DCOMコードの有効性を示すと伴に新古典輸送解析について様々な知見を得た。また、グローバル新古典輸送シミュレータの開発においては、昨年度に引き続きLHDのイオンサイクロトロン加熱における少数イオン粒子に対して適用を行った。本年度は、様々なパラメータ依存性などを明らかにし、グローバル輸送解析において重要な知見を情得ることが出来た。同時に、グローバル新古典輸送解析に向けて最終的な開発を行った。特に、計算時間の短縮およびコードの汎用性を高めるためMPIライブラリを用いた並列化を行なった。また、これら5次元位相空間における詳細な分布関数を解明するシミュレーションコードの開発研究の成果が認められ、平成13年度プラズマ・核融合学会賞(技術進歩賞)を受賞した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] S.Murakami: "5-D Simulation Study of Energetic Tail Ion Transport During ICRF Heating in LHD"Proc. 28th EPS Conf. on Controlled Fusion and Plasma Phys.. 1497-1500 (2001)
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[Publications] A.Wakasa: "Monte Carlo Simulations Study of Neoclassical Transport in Inward Shifted LHD Configurations"J. Plasma Fusion Res. SERIES. 4(発表予定). (2002)
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[Publications] A.Maluckov: "Statistical Properties of the Neoclassical Radial Diffusion in a Tokamak Equilibrium"Plasma Phys. Control. Fusion. 43. 1211-1226 (2001)
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[Publications] S.Okamura: "Physics and enginnering design of the low aspect ratio quasi-axisymmetric stellarator CHS-qa"Nuclear Fusion. 41. 1865-1871 (2001)
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[Publications] C.D.Beidler: "Initial Results from an international collaboration on neoclassical transport in stellarators"Proc. on 13^th International Stellarator Workshop. (WEBに掲載)(整理番号)OI-10. (2002)