2001 Fiscal Year Annual Research Report
UV-Bおよび大気環境ガスによる植物生育傷害の早期検出に関する研究
Project/Area Number |
12780411
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Research Institution | Kisarazu National College of Technology |
Principal Investigator |
福地 健一 (峰内 健一) 木更津工業高等専門学校, 基礎学系, 助教授 (00218942)
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Keywords | UV-B / オゾン / 光合成 / 植物葉 / UVレーザ |
Research Abstract |
平成12年度に試作したオゾン曝露チェンバーを用いて,濃度と時間をパラメータとして落花生葉にオゾンを曝露し,蛍光スペクトルの変化を観察した.UVレーザで励起して波長400〜800nmの範囲の蛍光スペクトルを計測した結果,前年度洲査したUV-B照射による影響と同様に,波長685nm付近のクロロフィル蛍光(F685)と波長530nm付近の葉内色素からの蛍光(F530)の比(F685/F530)の変化とオゾン曝露による葉の光合成活性の低下に密接な関連があることが分かった.また,可視レーザー励起をした場合に光合成活性評価の指標として用いられるF685/F740の比は,オゾン曝露による傷害初期と末期で同様の値を示すことが分かり,F685/F740比を単独でオゾン被害の評価指標に用いることは困難であることが分かった. 実際にF685/F530を指標とした場合,0.2ppm未満の低濃度オゾン曝露では,曝露開始から6時間程度経過して僅かにF685/F530比が減少したが,曝露を止めると回復する傾向が見られた.0.2ppm〜0.4ppmの中濃度オゾン曝露では,曝露開始数時問でF685/F530比が正常葉の半分程度の値まで減少したが,曝露を止めた場合回復するサンプルもあった.0.6ppm以上の高濃度オゾン曝露では,曝露30分ほどで,F685/F530比が著しく減少し,その後まったく回復しなかった. 平成12年度から13年度にわたる研究で,UV-B,オゾンによる植物葉の初期傷害検出に,UBレーザを用いたLIF(Laser-induced fluorescence)法が極めて有効であることが分かった.
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