2000 Fiscal Year Annual Research Report
小脳プルキンエ細胞における長期抑圧機構の単一シナプスレベルでの解析
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12780612
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
LAUNEY Thomas 理化学研究所, 記憶学習機構研究チーム, 研究員 (30322704)
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Keywords | 小脳長期抑圧 / シナプス可塑性 / グルタミン酸受容体 / ラット培養細胞 |
Research Abstract |
小脳では感覚神経系および運動神経系からの情報を統合し生体運動を制御している。この過程にはグルタミン酸を介した小脳顆粒細胞とプルキンエ細胞間のシナプス伝達の可塑性が重要であり、これらの細胞間の持続的なシナプス伝達効率の低下,Long Term Depression(LTD,長期抑圧)が関与していると考えられている。 本年度の研究からこの顆粒細胞とプルキンエ細胞間のシナプス形成には、NMDA受容体を介した顆粒細胞の分化と、分化した顆粒細胞からの神経親和性物質の放出や電気的活性によるプルキンエ細胞の分化が重要であることが示唆された(次ページ論文2参照)。 またLTDの発生機序としてAMPAレセプターのサブユニットであるGluR2のSer880におけるリン酸化が重要であることも報告した(論文1参照)。このリン酸化によってGluR2のGRIP(glutamate receptor interacting protein)に対する親和性の低下がおこり、GluR2クラスターの分離、その結果おこるGluR2の内在化(internalization)がLTDを誘導すると考えられた。 しかしこのGluR2の内在化の機序はまだ不明な点が多い。現在、詳細なメカニズムを検証するために単一シナプスにおけるシングルチャンネルレベルでの検討を行っている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Matsuda S. et al.: "Disruption of AMPA receptor GluR2 clusters following long-term depression induction in cerebellar Purkinje neurons."EMBO J.. 19(12). 2765-2774 (2000)
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[Publications] Hirai H. et.al.: "The regulatory connection between the activity of granule cell NMDA receptors and dendritic differentiation of cerebellar Purkinje cells."J.Neurosci.. 20(14). 5217-5224 (2000)