2000 Fiscal Year Annual Research Report
高濃度光散乱体における音響光学特性とその光生体計測技術への応用
Project/Area Number |
12780631
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
加藤 祐次 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50261582)
|
Keywords | 超音波 / 後方散乱光 / 音響光学特性 / 散乱 / 光生体計測 |
Research Abstract |
超音波技術等を導入した高性能な光生体計測技術の完成を目的として、時間分解解析及び周波数解析を用いた超音波による屈折率変調の評価、局在的に照射された超音波による散乱粒子の振動の評価及び振動周辺の光学特性の評価を行った。結果は以下のようにまとめられる。 1.時間分解解析及び周波数解析を用いた超音波による屈折率変調の評価 超音波照射による屈折率変化の時間分解波形に与える影響について評価した。均一な散乱媒質に対して、深さ方向に正弦的に屈折率分布を与え、モンテカルロ法により時間分解波形を取得し、超音波を照射しない場合の時間分解波形と比較した。時間分解波形のピーク時刻とピーク強度の変化と超音波の波長と位相との関係が明らかとなった。また、層状構造の散乱媒質において、超音波の照射は各層の光路長の比率を変化させることが分かった。この光路長の比率変化は、層状構造における吸光度分布の再構成に有用な情報であると考えられる。 2.局在的に照射された超音波による散乱粒子の振動の評価及び振動周辺の光学特性の評価 収束型超音波素子を用い散乱媒質中に超音波を照射する系を想定し、超音波の焦点における光学特性と後方散乱光の変調特性との関係について評価した。その結果、生体程度の光吸収特性に対しては変調特性は大きく影響を受けないことが分かった。そのため、局在的に照射された超音波によって焦点の光吸収特性を評価することは困難である考えられる。そこで、次に超音波の焦点と光の入出射点間を散乱成分を除いて光軸上の光学特性を取得する手法を、超音波照射と低コヒレーント光干渉法を組み合わせる方法を用いて検討を行った。基礎実験によりその可能性を示し、実現に向けた課題点を見出した。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] K.Takagi: "Application of time-resolved measurement Technique to the detection of near-axis scattered light"Technical Digest of OSA. 441-443 (2000)
-
[Publications] F.Sato: "Quantitative imaging of diffuse medium using near-axis scattered light"Proceedings' of CLEO-PR'01. in-press. (2001)
-
[Publications] H.Horie: "Crosssectional imaging of diffuse medium using backscattered light-Development of new algorithm for reconstruction-"Proceedings' of CLEO-PR'01. in-press. (2001)