2000 Fiscal Year Annual Research Report
両親媒性高分子の自己組織化を利用した多孔性薄膜の作製および組織工学への応用
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12780633
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
西川 雄大 理化学研究所, 散逸階層構造研究チーム, フロンティア研究員 (40281836)
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Keywords | 多孔性薄膜 / 両親媒性高分子 / ポリ乳酸 / 肝細胞 / シート状組織 |
Research Abstract |
本研究では、多孔性高分子薄膜(ハニカムフィルム)を肝実質細胞-非実質細胞間のインターフェースとして用いることにより、人工肝組織デバイスの作製を試みることにした。このフィルムを用いることで、(1)多孔性微細表面形状によるマトリックスへの細胞接着の制御を行いつつ、(2)フィルムの両面における細胞培養即ち、細胞間コミュニケーションが実現された三次元的な組織の構築が可能になる。 本年度は、分解性、生体吸収性のポリマーであるポリ乳酸に着目し、これを主成分とする自己支持性ハニカムフィルムの作製を行った。このハニカムフィルムの両面において細孔が確認され、貫通した細孔構造を有することが明らかとなった。また、シート状材料として得ることができ、これを用いチューブに加工することもできた。自己支持性ハニカムフィルムをマトリックスとして肝実質細胞を培養した場合、肝細胞は立体化した形状を取り、シート状組織を形成することが明らかとなった。ポリスチレンシャーレ上で培養した肝細胞のアルブミン分泌能を基準にして、ハニカムフィルム上で培養した肝細胞のアルブミン分泌能は3倍にまで向上していた。このように、肝組織の再構築において自己支持性ハニカムフィルムが有望なマトリックス材料であると示された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Nishikawa,J.Nishida,K.Nishikawa,R.Ookura,H.Ookubo,H.Kamachi,M.Matsushita,S.Todo,M.Shimomura.: "Novel Cell Culture Substrate based on Micro-Porous Films of Amphiphilic Polymers"Studies in Surface Science and Catalysis (Proceedings of the International Conference on Colloid and Surface Science). 132. 509-512 (2001)
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[Publications] 西川雄大,西川和孝,大倉隆介,西田仁,大久保尚,蒲池浩文,松下通明,藤堂省,下村政嗣: "両親媒性高分子の自己組織化による人工細胞外マトリックスの構築"高分子加工. 50. 10-15 (2001)