2000 Fiscal Year Annual Research Report
界面制御による高機能光計測用広帯域波長可変クロマチップレーザーの開発研究
Project/Area Number |
12792003
|
Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
平等 拓範 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (50216595)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NICOLAIE Pavel 日本学術振興会, 外国人特別研究員
庄司 一郎 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 非常勤研究員
栗村 直 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (10287964)
池末 明生 (財)ファインセラミックスセンター, 主任研究員
|
Keywords | LD励起固体レーザー / セラミックレーザー / クロマチップレーザー / 界面制御 / Nd:YAG / 熱複屈折効果 / 擬似位相整合 / MgO:LiNO_3 |
Research Abstract |
本研究では、広帯域波長可変チップ光源(クロマチップレーザー)を研究開発することを目的とし、要素技術であるNd:YAGセラミックの高透光化のためのグレイン界面制御法を確立するとともに、高効率波長変換QPMチップ作成のための分域界面制御法を検討した。その結果以下のような知見を得た。 (1)セラミック材料は、YAG単結晶では困難な高効率化のためのNd高濃度添加を可能とする。しかし、作成時に残る気泡、グレイン界面による散乱が問題となっていた。今回グレイン界面制御法を開発し散乱損失の低減化を検討した。結果として、これまでレーザー発振の確認されていた最高濃度3.4at.%を大幅に上回る添加濃度6.8at%Nd:YAGのレーザー発振に成功した。さらに、YAGを上回る熱伝導率を有する新材料として高透過Y_2O_3の高品質化にも成功し、その分光的な特性の同定に成功した。なお、一部「日経メカニカル」誌の記事として取り上げられた(添付参考資料)。 (2)レーザーの高性能化のため材料の分光特性や励起に伴い発生する熱の影響等を解析する必要がある。干渉計を用いた熱複屈折評価系を構築し、YAGセラミックス、単結晶を評価した結果、材料による差異は見られず主としてNd濃度が影響することが分かった。この結果は、時間分解分光より求めた量子効率の与える影響と合致するものであり、モデル化の足掛りを得た。 (3)QPM材料として一般的なLiNbO_3(LN)では光損傷閾値が低く高出力化には制限が有る。高輝度クロマチップレーザーの波長変換には,耐光損傷特性の高いMgO:LNの利用が不可欠である。このため、分極反転条件を明らかにする目的で分域壁その場観察法の開発を行った。これにより、MgO:LN分域壁速度の印加電界特性が明らかになりQPM素子製作のための分極反転条件を特定することに成功した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] Y.Sato,T.Taira et al.: "Spectroscopic properties of neodymium-doped Y_2O_3 ceramics"Digest of CGCT-1, paper T-P-63. 472-473 (2000)
-
[Publications] T.Taira,N.Pavel et al.: "Solid-state diode end-pumped Yb : YAG microchip lasers"FSRC Frontier Science Research Conferences, La Jolla International School of Science (invited paper), 6-8 November, 2000, La Jolla, Los Angeles-USA.. (印刷中). (2000)
-
[Publications] T.Taira: "Chroma-Chip lasers for nonlinear wavelength conversion and photorefractive optical memory"Digest of IPC2000, paper F-T3-E01 (invited paper). 857 (2000)
-
[Publications] Y.Sato,T.Taira et al.: "Optical absorption and emission spectroscopy of Nd : Bi_4Si_3O_<12> grown by Bridgman method"OSA Topical Meeting on Advanced Solid-State Lasers 2000, paper MB4. 31-33 (2001)
-
[Publications] Y.Sato,T.Taira et al.: "Spectroscopic properties of neodymium-doped Y_2O_3 ceramics"OSA Topical Meeting on Advanced Solid-State Lasers 2000, paper TuB9. 258-260 (2001)
-
[Publications] I.Shoji,T.Taira et al.: "Thermal birefringence in Nd : YAG ceramics"OSA TOPS on Advanced Solid-State Lasers. 50(印刷中). (2001)