高度情報化社会における地方都市の交通政策のあり方に関する研究

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 12792011
• Research Institution: Nagoya Institute of Technology
• Principal Investigator: 松井 寛 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (20024242)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 藤田 素弘 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (90229013) ; 野田 宏治 豊田工業高等専門学校, 助教授 (40132609) ; 荻野 弘 豊田工業高等専門学校, 教授 (70043205) ; 都 君燮 名古屋工業大学, 工学部, 助手 (70314078) ; 松本 幸正 名城大学, 理工学部, 助教授 (30239123)
• Keywords: 高度情報化 / TDM / ITS / 地方都市

Research Abstract

本研究は、地方都市における主に交通部門を中心に、高度情報化の進展が市民の交通行動パターンにどのような変化をもたらすか、とくにITS技術の導入によって地方都市の交通問題が解決できるか否か、解決できるとすればどのようなITS技術が効果的か、情報化社会によるテレワークの可能性とその交通分散効果はどうかなど、高度情報化社会における交通政策のあり方と、地域活性化に向けての施策のあり方を研究することが本研究の目的である。本年度は、共同研究者の豊田都市交通研究所との連携をもとに、研究対象地域として豊田都市圏をとりあげ、交通を中心とした現状把握と情報化の進展動向について既存資料に基づき調査するとともに、中心市街地における混雑軽減のための各種TDM、ITS施策のメニューを作成し、比較検討を行った。さらに、P&R、フレックス制の導入、ロードプライシング、カープール等の各種TDM施策、中心部における渋滞情報、迂回経路情報、旅行時間情報、駐車場情報等の提供など、各種ITS施策を導入したときのネットワーク流の変化予測を最新の交通均衡理論を用いて行い、それぞれの効果分析評価を行った。また高齢者を対象としたアンケート調査を実施し、この調査結果をもとにバスを中心とした公共交通サービスの改善と歩行者誘導支援、バリアフリー化のためのITS技術を援用した改善方策について検討し、多くの知見を得ることができた。

Research Products

• [Publications] 松井寛,藤田素弘: "高速道路を含む都市圏道路網における利用者均衡配分モデルの実用化に関する研究"土木学会論文集. No633/IV・48. 85-94 (2000)
• [Publications] 松井寛,藤田素弘: "大都市圏道路網を対象とした拡張型利用均衡配分モデルの開発とその実用化"土木計画学研究・論文集. No.17. 15-28 (2000)
• [Publications] 都君燮,松井寛 他: "大都市中心部における公共交通システムのバリアフリー化について"第20回交通工学研究発表会・論文報告集. 133-136 (2000)
• [Publications] 松井寛,荻野弘 他: "Experiment of Advanced Transportation Information Aiming at Equalization of Road Usage in Toyota city"Proc.of the 7th World Congress on ITS. 1-9 (2000)
• [Publications] 藤田素弘,松井寛 他: "意識調査に基づくタウンモビリティ導入施策の評価検討"第35回日本都市計画学会学術研究論文集. 535-540 (2000)
• [Publications] 藤田素弘,松井寛 他: "地区交通整備事業の進捗段階と住民参加の意識構造に関する考察"第35回日本都市計画学会学術研究論文集. 433-438 (2001)