2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12792016
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
佐藤 元泰 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (60115855)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平井 敏夫 岐阜県セラミックス技術研究所, 開発部長
下妻 隆 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (80270487)
武藤 敬 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 教授 (90115949)
高山 定次 岐阜県セラミックス技術研究所, 主任研究員
水野 正敏 岐阜県セラミックス技術研究所, 主任研究員
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Keywords | マイクロ波焼成 / セラミックス・陶磁器 / 還元 / 金属粉末 / チタン粉末冶金 |
Research Abstract |
マイクロ波焼結は、その迅速性、省エネ効果と相まって、次世代の生産技術として期待を集めているが、近年まで研究室レベルを脱していなかった。 平成12年度からの地域連携推進研究費によって開発した「焼結物をそれと同じ温度を保つように昇温する材料で囲む等温断熱壁(核融合研究における内部温度障壁の概念の活用)」によって飛躍的進歩を遂げ、世界で初めて実用化に成功、工場用大型プラントの建設が始まった。 平成14年度には、セラミックス焼結法の工業化の促進に加えて、粉末金属のあたらしいマイクロ波焼結方法を開発した。 陶磁器のマイクロ波焼結では、通常の加熱法で数時間以上の時間を必要とした還元焼成(焼結物中の酸化金属を還元して、素地を白く、釉薬を発色させる手法)が数分間で達成できることを発見した。 このマイクロ波による還元の促進作用に注目し、圧縮した金属粉体でも大気炉中で焼結できると考えた。粉末金属をプレス成形し、アルミナや溶融石英などの容器に入れ、隙澗にアルミナや窒化ボロンなどのセラミック微粉末を充填して外気との接触を減少させて、マイクロで焼結する方法を考案した。銅粉を使用した実験によって、金属粉末粒子表面の酸化膜が消失し焼結が出来ることを証明した。水素等の還元雰囲気を必要としないので、チタンやバナジュウム、マグネシュウムおよびその合金による粉末焼結に適用出来る。鉄に代わる軽量高強度な機械・構造部品の工業規模生産に道を開いた。 なお、金属粉末のマイクロ波焼成は、1999年、米国ペンシルバニア大学のR.Royらが科学雑誌Natureに発表した研究を嚆矢とするが、彼らの研究ではマイクロ波を焼成の熱源として使用し、燒結が始まる条件である「酸化膜の除去」には在来法と同じ還元ガスまたは不活性ガスを用いているので、在来法と比較して工業化のメリットが少なかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Motoyasu Sato, 他: "Insulation Blankets of 2.45GHz Microwave Sintering of Traditional Ceramics"American Ceramic Society, "Proc. 2^<nd> World Congress on Microwave & Radio Frequency Processing". MWP-CE-13 (2000)
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[Publications] Motoyasu Sato, 他: "Recent Development of microwave kilns for Industries in Japan"American Ceramic Society, "Proc. 3^<rd> World Congress on Microwave & Radio Frequency Processing". (6月発行予定). (2003)
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[Publications] 佐藤元泰: "マイクロ波焼成炉と焼成技術の開発"「エレクトロヒート」日本電熱協会誌. (2002)
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[Publications] 佐藤元泰: "マイクロ波工業炉の幕開け"「工業炉」日本工業炉協会誌. (5月発行予定). (2003)