2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12800012
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Research Institution | NAGOYA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
辻本 哲郎 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20115885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 直規 中部大学, 工学部, 教授 (20093312)
浅岡 顕 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50093175)
寶 馨 京都大学, 防災研究所, 教授 (80144327)
西 淳二 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (20283400)
片田 敏孝 群馬大学, 工学部, 助教授 (20233744)
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Keywords | 豪雨災害 / 都市型災害 / 計画規模 / 破堤 / 河道災害 / 災害ごみ / 流木 / 情報伝達 |
Research Abstract |
本研究は,2000年9月11日から12日にかけて名古屋市を中心として発生した豪雨災害に関して,その全体を詳細に調査し,幾つかの焦眉の課題について記録にとどめるとともに,それらの機構解明や計画・現行安全度・管理の適不適等を整理し明らかにするなどの検討を,問題間・各分野間の関連も含めて検討した.以下に各地域・各問題に関して得た成果を示す. (1)豪雨の気象力学的特性を明らかにした. (2)水文量の確率的特性と計画に対する規模を明らかにした. (3)都市域での内水・外水氾濫に関して,痕跡調査と2次元氾濫解析によって氾濫状況を記述するとともに,氾濫の要因と問題点を明らかにした. (4)都市域での氾濫をいくつかの計画規模の異なる複雑な治水システムにおける問題として整理した. (5)新川破堤のメカニズムを土質力学的側面から明らかにした. (6)氾濫による地下鉄等の機能停止状況を明らかにし,地下施設防災の現況について論じた. (7)幹線道路や地域交通の機能喪失の現状を明らかにし,災害時の情報伝達手法に関して論じた. (8)災害情報の伝達・避難体制をアンケート調査によって明らかにし,危機管理のあり方について論じた. (9)避難救護・災害復旧支援・災害ゴミの処理の実態を取りまとめ,そのあり方について論じた. (10)愛知県内河川における破堤やそれに伴う災害の概要をまとめた. (11)矢作川上流域の土砂・流木・河道災害の現状と発生メカニズムを明らかにした. (12)矢作ダムからの計画を大幅に上回る放流に伴う危機管理のあり方について,周辺住民の対応をもとに論じた. (13)(1)〜(12)の成果をもとに,今回の災害の特徴を地域ごと,問題ごとに整理するととともに,今回の災害から得られる教訓を示した.
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