2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12832003
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Research Institution | HOKKAIDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
渡部 一郎 北海道大学, 医学部・附属病院, 助教授 (50241336)
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Keywords | 低出力レーザー / 近赤外線 / 星状神経節 / 交感神経 / 経穴 / 末梢循環 / 発汗 / 疼痛 |
Research Abstract |
リハビリテーション診療では、赤外線・マイクロウェーブなど様々な光線療法が施行され、すでに臨床的な有用性が示され、実際に臨床応用されている。しかし、経験的な手法に基づいた臨床応用報告が多く、その原理、施行方法(部位、時間)、評価方法について体系的な研究は少なかった。 本研究では、低出力レーザー照射器として直線偏光近赤外線照射器(東京医研社製HA550)を使用し、星状神経節、身体各部(経穴)への照射・非照射による生理的効果の差異を二重盲検により検討した。星状神経節照射は、プローベのフィルターに遮光物を挿入した対照照射を検討した。経穴照射については、中国鍼穿刺との効果の差異を、非経穴への照射・鍼刺激を組み合わせ(合計4通り)比較検討した。客観的生理機能指標としては、血圧、手指・足趾温度(サーミスター、サーモグラフィ)、両手掌の局所発汗(スキノス社製SKD-2000)を利用し、全経過の定量的解析を行った。血液検査では処置前後の血中ホルモン、血球数、リンパ球サブセットなどを比較検討した。 その結果、星状神経節照射では、照射側の皮膚温(血流)の増加と、精神性手掌発汗の有意の低下が示され、交感神経抑制効果が生理的に示された。上肢の経穴(外関・合谷の同時)照射では、四肢の皮膚温(血流)増加作用が示され、交感神経系の抑制が示唆された。血液検査では、低出力レーザー照射が白血球、NK細胞分画の減少や血中アドレナリン、ドパミンなどへ影響し、光線療法の生体への効果が明らかにされた。
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Research Products
(2 results)