2000 Fiscal Year Annual Research Report
実験的脳梗塞サルのリハビリテーションによる大脳皮質の再構築
Project/Area Number |
12832004
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
笠原 敏史 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助手 (10312422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 順子 北海道大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40208939)
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Keywords | 一次運動野 / リハビリテーション / 実験的脳梗塞 / 再構築 |
Research Abstract |
今年度は、(1)2頭のサルに対する訓練と手指機能パフォーマンス・テストの検討を行い、(2)1頭のサルで実験的に大脳一次運動野に障害を作り片麻痺の症状観察を行いさらに回復過程での上記テストの有用性を調べた。 (1)日本サル2頭について、以下の訓練を行った。テストは直径30mm、深さ10mm、20mm、30mm、40mm、50mmの円柱状の穴に1cm角の大きさのリンゴを入れて眼前に提示してそれをとるようテストを12回連日行い、最後の4日間でサルの手指が穴に入っている時間を測定した。結果は、深さ10mmでは0.79±0.17sec、20mmは0.98±0.27sec、30mmは0.93±0.33sec、40mmは1.13±0.44sec、50mmは2.29±0.55secであった。深さが徐々に増加するにつれ、所要時間が大きくなり、50mmが他の深さのものに比べ最も時間を要した(p<0.01)。なお、利き手は1頭は右、孟1頭は左であった。(2)(1)のうちの1頭のサル(左利き)にGOFとネンブタール麻酔下で右第一次運動野をマッピングし、通電により左上肢の領域に障害を作った。障害直後の手指機能パフォーマンス・テストの結果は、障害の翌日左上肢の麻痺が認められた。術後1週間は、非麻痺側の右手で行い、10日目より麻痺の改善とともに利き手である麻痺側(左)を使用するようになった。約3週目にはテストの所要時間については障害前と差は認められなくなったが、軽度の病的協同運動が残存していた。今回の結果より、我々が用いた手指機能パフォーマンス・テストが有用であることが確認された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 笠原敏史: "軽度の運動負荷による筋疲労が片脚立位平衡に及ぼす影響"北海道理学療法士会誌. 17. 49-53 (2000)
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[Publications] 笠原敏史: "端座位における体幹屈曲運動時の腰椎骨盤リズムの分析"北海道大学医療技術短期大学部紀要. 13. 19-25 (2000)
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[Publications] FukushimaJ: "Development of voluntary control of saccadic eye movements. (I) Age-related changes in normal children."Brain and Development. 22. 173-180 (2000)
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[Publications] FukushimaJ: "Eye movement disturbances in schizophrenia : Involvement of the frontal eye fields in the contrql of both smooth pursuit and saccadic eye movements in trained monkeys."Psychiatry and clin Neurosciences. 54. S8- (2000)
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[Publications] FukusimaK: "Activity of smooth pursuit-related neurons in the monkey periarcuate cortex during pursuit passive whole body rotation."J Neurophysiol. 83. 563-587 (2000)
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[Publications] FukusimaK: "Cross axis VOR induced by pursuit training in monkeys : Further properties of adaptive responses."Arch ital. Biol. 138. 49-62 (2000)