2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
12832040
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Research Institution | AOMORI UNIVERSITY of HEALTH and WELFARE. |
Principal Investigator |
江西 一成 青森県立保健大学, 健康科学部, 助教授 (60315554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿保 美樹子 青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (20315550)
勘林 秀行 青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (70250628)
田島 文博 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (00227076)
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Keywords | リハビリテーション / 脳血管障害 / 循環動態 / 起立負荷 |
Research Abstract |
降圧剤治療を受けていない慢性期脳血管障害者12名を対象として起立負荷に対する循環器応答を観察し、「急に起こす」場合と、「ゆっくり起こす」場合の違いを検討した。 起立は水平位から60度立位へ急速に変換後7分保持する方法(急速立位)、2分毎に15度(0→15→30→45→60度)上昇する方法(段階的立位)の2種とした。斜面台上での安静臥位20分後、一回拍出量(インピーダンス法;日本光電AI-601G)、心拍数、血圧を測定し、その後、急速あるいは段階的立位を行い2分毎に同じ測定を行った。心拍出量、平均血圧は計算によって求めた。 急速立位において、起立後、一回拍出量は即時に減少し、心拍数も即時に上昇した。平均血圧は即時に低下(-4〜-9mmHg)した後、維持した。心拍出量には変化を認めなかった。段階的立位では、一回拍出量は角度に関係なく起立後即時に減少した。心拍数上昇と平均血圧低下は60度立位においてのみ認めた。心拍出量は15・30・45度で減少した。また、60度到達時において、一回拍出量、心拍出量は起立方法による相違を認めなかった。 以上より、脳血管障害者における急速立位60度1分時の循環器応答は、段階的立位60度7分時と変わらないことが判明した。従って、起立角度が同等であるならば、脳血管障害者に急速立位を行っても特に著明な血圧低下を引き起こす可能性は低いこと、また段階的立位でも血圧低下を完全には防ぎ得ないことが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 江西一成, 秋元博之, 田島文博, 他: "脳血管障害者における急速・段階的立位に対する循環器応答"理学療法学. 29(Supp.2)(in press). (2002)
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[Publications] 植松光俊, 塩中雅博, 江西一成: "高齢者の歩行特性"理学療法. 18(4). 381-392 (2001)
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[Publications] 塩中雅博, 植松光俊, 江西一成, 他: "屋内環境における高齢者の歩行"理学療法. 18(4). 393-399 (2001)