2000 Fiscal Year Annual Research Report
電動式上肢装具の開発-ポータブル・スプリング・バランサー(PSB)の電動化とその臨床試験-
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12832045
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Research Institution | Tohoku Bunka Gakuen University |
Principal Investigator |
園田 啓示 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 助教授 (30316426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長崎 浩 東北文化学園大学, 医療福祉学部, 教授 (30133961)
浅井 憲義 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (20265739)
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Keywords | 重度四肢麻痺者 / 上肢装具 / 電動化 |
Research Abstract |
重度四肢麻痺者の上肢の動きを補助し、食事や書字等の机上動作を容易にする腕保持用装置として、Portable Spring Balancer(PSB)が1986年に開発された。本装置はスプリングの張力を利用し、上肢筋力の低下を補うものである。以後、上肢挙上の補助量を調整する手動ハンドルの形状、および腕保持用調整ネジ等の改良が行われ、現在、PSBは重度四肢麻痺者に広く活用されるようになった。 今回の研究では、スプリングの張力調整を電動化し、上肢挙上の補助量を障害者自らが調整することにより机上動作の自立を計ることを目的とした。 平成12年度は電動式PSB-1号機を試作した。 動作原理 上肢の挙上を補助するスプリングの張力調整を電動モータで行う。スプリングの張力はワイヤーを経て、上肢を支える近位アームと遠位アームに伝わる。スプリング張力の調節は、任意の位置に固定されたスイッチ・センサーを介して行う。 EPSB-1号機の構造 本機は本体、スイッチ・センサー部、バッテリー・電源部に大別できる。本体は支柱、上肢を支える近位アーム、遠位アーム、および前腕部を通すカフからなり、近位アームは支柱に取り付けてある。支柱にはスプリング張力調整用の電動モータを内蔵し、モータの駆動は重度四肢麻痺者の残存機能に見合ったスイッチ・センサーを用いることで可能にした。 開発成果 1.重度四肢麻痺者の残存機能に応じたスイッチ・センサーを用意することで、上肢挙上に必要な補助量を使用者自らが調整可能である。疲労した場合、直ちに上肢を下げ、休息をとることができる。 2.食事、キーボード操作など机上動作の内容に応じた補助量の設定を自ら行うことが可能となり、活動種目の拡大にもつながる。 3.外付けのバッテリーのみによる作動も可能で、電源のない場所でも使用できる。 4.介助者も簡単に張力を調整できる。 課題 1.本体、支柱部の径がφ60mmと従来の手動調節型(φ36mm)に比較し、太い。 2.モータ音が大きく、軽度モータの振動がある。 3.張力を強めているとき、弱めているときの視覚的フィードバックがない。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 浅井憲義,金子篤,桑野美鳥,園田啓示,原勤: "電動式ポータブルスプリングバランサーの実用化"日本義肢装具学会誌. 16巻特別号. 330-331 (2000)