2001 Fiscal Year Annual Research Report
転倒予防のための工学的解析に基づいた運動療法の開発
Project/Area Number |
12832053
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
大渕 修一 北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (50265740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷 和徳 産業技術総合研究所, 人間環境システム部, 主任研究員
池田 憲昭 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (30050660)
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Keywords | 転倒 / 転倒回避反応 / 工学的解析 / 転倒予防 / 運動療法 |
Research Abstract |
転倒刺激に対する一歩行周期時間のフェーズレスポンスを調べることは、転倒刺激に対する一歩行周期時間の調整メカニズムを推定する上で役立つ。健常者の場合、一歩行周期時間は約1秒で5%以内のばらつきで高度に調節されている。ところが、転倒しやすい高齢者ではこの調節機構の機能低下から一歩行周期時間のばらつきが大きくなることが報告されている。この一歩行周期時間の調整機構の性質を非侵襲的に調べるには、歩行周期時間を乱す刺激を加え、その際の刺激のタイミングと反応との関係(フェーズレスポンス)を調べることによって推定することが出来る。 本研究では、転倒刺激に対するフェーズレスポンスを調べる目的で、10秒のインターバルでランダムに2ベルト式トレッドミルの一側のベルトを500ms間停止し(転倒誘発刺激)、10分間歩行させたときの一歩行周期時間、体の動揺(骨盤部の加速度)を測定した。対象は20代男女5名であった。 その結果一歩行周期時間では、踵接地部に刺激が入力されると一歩行周期時間は遅れるが、足尖離地部の刺激では歩行周期に影響を認めなかった。一方、刺激による体の動揺(骨盤部の加速度)は、刺激のタイミングと反応の関係が認められず、刺激位相の影響がないと判断できた。 転倒刺激に対する一歩行周期と加速度のフェーズレスポンスを調べたところ、健常人では一歩行周期時間にのみに刺激と反応の関係を認めが、その影響は踵接地期近傍のみであった。今後、高齢者で同様の実験を繰り返し差異を検討したい。
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Research Products
(2 results)