2000 Fiscal Year Annual Research Report
障害者歩行支援装具の最適設計と画像解析による評価診断システムの構築
Project/Area Number |
12832068
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
入江 和隆 久留米工業高等専門学校, 一般理科, 教授 (50149986)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 有司 久留米工業高等専門学校, 一般科目, 講師 (00270372)
廣尾 靖章 久留米工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (30044275)
米倉 将隆 久留米工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (20044282)
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Keywords | 歩行器 / 歩行データ / 筋電計 |
Research Abstract |
本研究では英国で開発された障害児用新型歩行器の機能分析を進め、訓練士の経験だけに頼らず、科学的なデータに基づく歩行器調整法の確立と国内での普及を念頭に置いて量産化に結びつく技術開発を目指した。その結果次のような成果が得られた。 (1)VTRに記録した症状の異なる国内外の脳性麻痺児20名の歩行データ(歩行器装着時)について速度ベクトル解析プログラムを用いて股関節・膝関節・足関節部の変位パターンや加速度等を測定し、調整の基礎となる力学的データを得た。 (2)歩行器使用時の筋活動を筋電計を用いて測定し、健常者の筋活動と比較することで、歩行器の正しい調整方法に関する新しい知見を得た。これににより、歩行器の各パーツが持つ機能を力学的に理解することができ、客観的な調整法の基礎が得られた。 (3)国内での量産に向けた取り組みでは、開発者から試作許可を得て1号機を製作したが、組み立て後の機能性不備や英国と日本の材料規格等の相違について指摘を受け、改めて2、3号機を製作した。この試作は地域企業の協力を得て行い、今後の量産化に向けた協議も進めている。 本歩行器については障害児だけでなく、大人や高齢者からも利用の要望が強く、大人用に強度確保を行う事も重要な問題として浮上してきた。そのためフレーム強度を中心に設計段階での大人用歩行器部品の検討を進めており、開発者との協議を試作と平行して進めている。 本研究の成果は平成13年度の機械学会、理学療法士学会にて発表する予定である。
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