2000 Fiscal Year Annual Research Report
Transferrin受容体を介したin vivo max遺伝子導入.IDC受容体家兎及びラットバルーン障害モデルを用いた新たな遺伝子治療の試み
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12835004
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
七里 眞義 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助手 (10206097)
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Keywords | 遺伝子導入 / 遺伝子治療 / max / transferrin受容体 |
Research Abstract |
合成陽性脂質である(+)-N,N[bis(2-hydroxyethyl)-N-methyl-N-[2,3-di(tetradecanoyloxy)propyl]ammonium iodideと中性脂質であるDOPEからなるリポソームに対して、transferrinあるいはasialoglycoproteinなどのリガンドを結合させ、β-galactosidase発現ベクターを用いてリポソーム-リガンド-DNA複合体を作成した。この遺伝子導入効率をin vitroの培養細胞系で検討した結果、リガンドはtransferrinの導入効率が高いことを見いだし、リポソーム-リガシド-DNAの比率も検討した(文献参考)。ラットに静脈内投与して経時的に全身の実質臓器における発現をβ-galactosidase染色によって検討したところ、その発現は不満足なものであった。そこで、rabbit max cDNAを上記の方法にてラットに静脈内投与し、今度は実質臓器およびリンパ球を用いて、外因性および内因性のrabbit max mRNA遺伝子コピー数をon-line real-time quantitative RT-PCR(LightCycler法)にて定量したところ、リンパ球において一過性ではあるが著明なrabbit max mRNAの増加を認めたが、実質臓器では有意な発現量の変化は認めなかった。以上から本法にて静脈内投与された遺伝子は流血中のリンパ球に取り込まれ、高効率に遺伝子は発現するが、実質臓器には到達しないことが推察された。この結果はリンパ球に発現させることにより治療効果が得られる疾患には本法は有用であることが示唆されたため、動脈硬化モデルに対するよりもLDL受容体欠損家兎にrabbit LDL受容体cDNAを投与する実験を開始している。
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Research Products
(1 results)